
仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比-0.67%の1BTC=117,767ドルに。
前日比では小幅反落したものの、中東情勢悪化時などの調整局面では押し目を買われ、過去最高値に迫る1BTC=107,000〜110,000ドル付近に張り付いていることから、ブレイクアウトは時間の問題と期待する向きもある。
ただし、マクロ経済の影響は引き続き無視できない。トランプ米大統領は7日、貿易相手国に新たな課税措置を通知し始めた。日本の輸入品に対しては8月1日から25%の関税を課すと発表しており、特に中国やEU(欧州連合)を巡る貿易政策の動向が深刻化した場合、株や仮想通貨市場にも影響を与える可能性が高い。
機関投資家の動向は
機関投資家の動向では、資産運用会社CoinSharesの週次レポートによれば、先週の上場投資商品(ETP)への資金流入は、10億3,000万ドルを記録し、12週連続の流入となった。
これにより運用資産残高(AuM)は過去最高の1,880億ドルに達し、機関投資家の関心の高さを改めて示した。
地域別の資金動向では、トランプ政権が先導する米国が10億ドルの流入でトップとなり、全体の流入額の大部分を占めた。ドイツとスイスがそれぞれ3,850万ドル、3,370万ドルで続いている。
一方、ビットコイン投資商品への流入額は先週7億9,000万ドルとなり、過去3週間の平均15億ドルから減少した。この流入額の減少は、ビットコインが過去最高値に近づくにつれて、投資家がより慎重な姿勢を取り始めていることを示唆している。高値圏での利益確定売りや新規投資への慎重さが背景にあると見られる。
対照的に、時価総額2位のイーサリアムは11週連続で資金流入を記録し、先週は2億2,600万ドルが追加された。
特筆すべきは流入率の違いである。イーサリアムの週次流入額は運用資産残高の平均1.6%で推移しており、ビットコインの0.8%を大幅に上回っている。この数値は、投資家心理がイーサリアムに対してより好意的に傾いていることを浮き彫りにしている。
仮想通貨ウィーク
政策面では、米国議会が一部で「仮想通貨ウィーク」と呼ばれる重要な週に向けて準備を進めている。7月14日から、下院で仮想通貨関連の重要法案に関する一連の採決が計画されているからだ。
まずは、デジタル資産市場透明化法案(市場構造法案)とGENIUS法案(ステーブルコイン法案)の2つの法案が採決される予定だ。特にGENIUS法案については、すでに超党派の支持を得て上院で可決されており、下院での可決により成立に大きく前進することになる。
これらの採決に先立ち、上院銀行委員会は7月9日(水)に「ウォール街からWeb3へ:明日のデジタル資産市場の構築」と題した公聴会を開催する予定だ。公聴会では、大手VCパラダイムのダン・ロビンソン氏やリップルのブラッド・ガーリングハウスCEOなど業界の主要人物による証言が予定されている。
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