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過去最高値更新のビットコイン買い優勢、米国の法案やETF流入が支援材料に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+4.3%の1BTC=115,900ドルとなった。

BTC/USD日足

今年5月の過去最高値1BTC=112,000ドルを更新し、明確に上抜けたことで、短期的な価格動向についてアナリストらは強気の見立てだ。直近では、ビットコインを財務資産として採用する上場企業が増加していることも追い風だろう。

機関投資家の参入も顕著で、ビットコイン現物ETF(上場投資信託)には2025年以降144億ドルの資金が流入している。

大型財政支出法案が市場に波紋

7月4日、トランプ大統領が「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル」に署名した。

この法案は議会予算局(CBO)の試算で今後10年間で3.4兆ドルの財政赤字拡大をもたらすとされ、債務上限も5兆ドル引き上げられた。法案には2017年減税措置の恒久化、国境警備・国防費の大幅増額、メディケイド・食料支援プログラムの削減などが盛り込まれている。

この大規模な財政支出法案について、専門家は「米国の債務にとって最悪のタイミング」と指摘している。現在の政府債務は既に36兆ドルに達しており、今年の財政赤字はほぼ2兆ドル増加すると予測されている状況下でのさらなる支出拡大となる。

市場では財政拡大がインフレ要因となることを懸念する声が強まっている一方、こうした状況下で、投資家は「インフレヘッジとしてのビットコインへの関心を高めている」とアナリストは分析している。伝統的な債券市場から暗号資産への資金移動が加速しているとの観測も出ている。

法案の規模と施行スピードが財政規律への懸念を一層強めていることから、政府の債務拡大ペースが持続可能性の限界に近づいているとの見方が広がっており、価値保存手段としてのビットコインへの需要が高まっているものと見られる。

一方、金融政策面では重要な動きが続いている。FRBは2022年6月以降、バランスシートの縮小を継続しており、2025年3月時点で証券保有残高は2兆ドル以上減少した。2024年9月から2025年3月までの間だけでも、FRBのバランスシートは約7.1兆ドルから6.7兆ドルへと3400億ドル縮小した。

このような流動性の減少は、債券市場の需給バランスに深刻な影響を与えかねない。

政府が大量の国債発行を必要とする一方で、FRB(米連邦準備制度)という最大の買い手が市場から撤退すれば、債券価格の下落圧力が強まることになる。こうした環境下では、やはりビットコインが資金逃避先の代替資産として最有力候補として浮上している可能性がある。

米トランプ政権の動きも後押し

ビットコイン上昇の材料としては、来週明けに米下院がステーブルコイン規制法案の採決が見込まれるなど、米政権の動向も挙げられる。

すでに上院にて超党派の支持を得て可決された「GENIUS法案」が下院も通過し、大統領の署名を終えれば、米国初の包括的なステーブルコイン規制体制が誕生することになる。

この法案は、米国議会が可決する初の本格的な暗号資産関連法となる可能性が高く、長年規制の明確化を求めてきた業界にとって歴史的な勝利と言え流だろう。

来週以降、ステーブルコイン法案に加えて仮想通貨政策の広範な見直しも行われる予定だ。証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の間で仮想通貨の監督責任を明確に分割する法案や、米国の中央銀行デジタル通貨(CBDC)を禁止する提案も検討される。

さらに7月9日には重要な仮想通貨税政策公聴会が開催され、その後も協議が続く予定となっている。これら一連の動きは、トランプ政権下で暗号資産政策が大幅に前進していることを示している。

米国初の本格的なステーブルコイン規制体制の確立がなされれば、仮想通貨業界全体の信頼性向上につながり、機関投資家の参入加速や市場拡大を促す可能性が高いと考えられる。

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