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米議会で「仮想通貨週間」開始、GENIUS法案など3つの主要法案を集中審議

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の将来を形作る1週間

米国議会で、3つの主要な暗号資産(仮想通貨)法案が集中的に審議される「仮想通貨週間」が14日から始まった。仮想通貨週間では、共和党が主導するGENIUS法案、CLARITY法案、反CBDC監視国家法案が下院本会議で審議され、採決まで進む予定だ。

中でも、ステーブルコインに関する規制を定めたGENIUS法案は、順調に進めば週末までにホワイトハウスに提出され、トランプ大統領の署名に至ると期待されている。

仮想通貨週間は、米下院指導部が3日に宣言したものだが、上院でも複数の会議が開催され、仮想通貨の規制に関する議論に焦点を当てる。

17日には、上院銀行委員会のティム・スコット委員長(共和党)がデジタル資産の将来に関する円卓会議を主催し、カルダノのチャールズ・ホスキンソン氏、アルゴランドのシルヴィオ・ミカリ氏、前SEC委員のマイケル・ピウォワー氏といった業界の重鎮が規制の明確化について議論する。

16日には、上院農業委員会が仮想通貨市場構造に関する初の公聴会を開催し、規制当局によるデジタル商品の監督に関して、CFTC前委員長のロスティン・ベナム氏とティモシー・マサド氏をはじめとする関係者からの意見を聞く。

下院でも、16日に歳入委員会監督小委員会が「アメリカを世界の仮想通貨首都に:21世紀にふさわしいデジタル資産政策の確立」と題した公聴会を開催し、仮想通貨税制を中心に議論する予定だ。

米仮想通貨業界は、この週を「米国の仮想通貨政策の全てを変える週」と呼び、ランチやレセプション、ブリーフィングなどのさまざまなイベントを開催し、積極的にこの動きを盛り上げている。例えば、大手取引所コインベースは、看板やデジタルトラック、全面広告などに加え、国会議事堂で5,000個の「CLARITY法」ブランドのチョコレートを配布するなど、大々的なマーケティング・キャンペーンを展開している。

一方、マキシン・ウォーターズ議員(金融サービス委員会のランキングメンバー)に代表される一部の下院民主党は仮想通貨週間に対抗するため、「仮想通貨汚職反対週間」と銘打って、トランプ大統領とその一族による仮想通貨関連ビジネスの不当性に焦点を当てた運動を展開。一方、Politicoの最新報道によると、来年の中間選挙に向け議席維持のために、下院の民主党指導者たちはウォーターズ議員を含む金融サービス委員会のトップメンバーからの反対にもかかわらず、党内で反対票を投じない見込みだという。

関連:ビットコイン12万ドル突破、米規制緩和を追い風に更なる上昇を伺う

3法案の内容

仮想通貨週間期間中に審議される法案の内容と進捗状況は以下の通り。

GENIUS法案(ステーブルコインのための国家イノベーションの指導と確立に関する法案)

  • ステーブルコイン規制の枠組みを確立。ステーブルコイン発行企業に1対1で流動性の高い現金(米ドル)と米国債による裏付けと定期的な情報開示を義務付ける。
  • 上院で可決済み。

CLARITY法案(デジタル資産市場明確化法案)

  • デジタル資産に関する証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の規制責任を定義。仮想通貨が証券として扱われるか商品として扱われるかを区別し、執行における曖昧さの軽減を目的としている。
  • 下院委員会(金融サービス委員会および農業委員会)を通過。下院本会議での審議に進む。上院では対応法案の議論が必要とされる。

反CBDC監視国家法案

  • 連邦準備制度(FRB)が個人向けに直接中央銀行デジタル通貨(CBDC)を発行することを禁止。また、議会の承認なしに、試験的なCBDCプロジェクトを実施することを制限。
  • 2024年に下院で可決された法案の改訂版。

GENIUS法が成立すると、ステーブルコインは合法的な決済手段として認められ、米国のステーブルコイン政策における重要な転換点になる。ブロックチェーン上での高速かつ低コストのグローバル決済が可能になるため、決済システムへの統合が進むと考えられている。また、世界における米ドルの優位性を維持する有効な手段としても捉えられている。

CLARITY法案が可決されれば、米国における仮想通貨に対する規制体制(SECとCFTCの監督分担)が確立され、投資目的のトークンと決済や公共事業に使用されるトークンとの法的区別が明確になると期待されている。

関連:トランプ大統領がGENIUS法成立を強く要求、「天才的法案」と称賛

民主党の抵抗

仮想通貨週間の初日を飾ったのは、14日に開催された下院規則委員会の公聴会だった。

この公聴会の冒頭陳述で、民主党のジム・マクガバン下院議員は、議論の対象となる3つの法案を「共和党による仮想通貨の景品」と揶揄し、投資家を犠牲にして「弱くて効果のない」規制の解決策を提供していると批判した。

これはイノベーションの問題ではなく、腐敗に関する問題だ。これらの法案は、トランプ大統領の個人的な仮想通貨事業に特別な扱いを提供している。

民主党は、共和党主導の仮想通貨法案に対する抵抗を続けており、5月には、マキシン・ウォーターズ議員をはじめとする複数の民主党議員が、仮想通貨市場構造草案を議論する公聴会をボイコットするという騒動を起こしている。ウォーターズ議員は、「大統領による不正行為」をボイコットの理由として挙げた。

また、エリザベス・ウォーレン議員は、7月9日に開催された上院銀行委員会の公聴会で、仮想通貨市場の構造に関して、共和党案と対照的な仮想通貨市場の規制強化を目指す5つの原則を提案。「大統領による仮想通貨汚職のスーパーハイウェイを閉鎖する」と強調した。

関連:懐疑派ウォーレン議員、トランプ政権批判で仮想通貨市場規制強化案を提案 ガーリングハウスCEOの証言にも注目

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