ビットコイン上で高度なアプリ開発を実現へ 「BitVMX」のホワイトペーパー公開

ビットコインの機能向上へ

暗号資産(仮想通貨)ビットコイン関連のプロジェクト「Fairgate」の共同創設者Sergio Lerner氏は1日、新しいソリューション「BitVMX」のホワイトペーパーを公開したことを発表した。

BitVMXは、ビットコインのブロックチェーン上で高度なアプリを構築できるようにするための、オープンソースのソリューション。例えば、ブリッジやロールアップといったアプリだ。現在BitVMXはまだ開発中だが、早ければ1年後にはローンチされる可能性がある。

ブリッジとは

異なるネットワーク間でトークンの移動等を実現することで、相互運用を可能にする仕組みや技術を指す。

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Lerner氏はBitVMXについて、1日から4日まで米テキサスで開催されているビットコインの技術的なイベント「bitcoin++」でプレゼンを実施。同氏がプレゼンを行うことは以前から知られていた。

BitVMXの開発が必要とされる理由は、ビットコインの設計にある。今回公開されたホワイトペーパーでは、ビットコインはセキュリティ上の理由から機能を制限して2008年にリリースされたと説明している。

そして、この時の設計によって悪意ある行動からネットワークを保護することには成功したが、同時に直接ビットコイン上で高度なアプリを開発することも制限してきたと指摘した。

BitVMXのプロジェクトは、ビットコインの既存のインフラに大きな変更を加えたり、ハードフォークしたりせずに、このギャップを埋めることを目的としている。具体的には高度な処理を実行できるようにすることがプロジェクトの目的だ。

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今後について

BitVMXの開発では、ますは以下の2つに注力するという。これらの技術は、セキュリティを妥協せずにビットコインの実用性を拡張するために重要であると説明した。

  • サイドチェーンのための、分散型でトラストレスなブリッジ
  • ゼロ知識証明の楽観的な認証

なお、これまでもビットコインの機能を向上させるBitVMXのようなソリューションは発表されている。ホワイトペーパーでは以前のソリューションとの違いについて「複雑なデータ構造の必要をなくしたり、認証プロセスを簡略化したりすることによって、BitVMXは、BitVM1やBitVM2のような過去のシステムを大幅に改良する」と説明した。

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今後については、開発者コミュニティがプロトコルを改善していき、複雑な計算を必要とするオラクルなどにも対応できるようにしていくと説明。また、プロトコルの経済的なインセンティブについてリサーチも行なっていくと述べている。

Lerner氏が属する「Rootstock Labs」によれば、貢献者が今後1年の間に、提案されている改善点を直していく予定だ。

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