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米上院、ステーブルコイン利回り論争再燃

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 米上院公聴会で与野党が対立
  • 規制当局は慎重姿勢

公聴会で紛糾

複数の米メディアが26日に報じたところによると、米上院銀行委員会はFDIC・OCC・FRBなど銀行規制当局の幹部を招いた公開公聴会を開催した。議題の中心となったのは、ステーブルコインへの利回り付与が銀行預金の流出を招くかどうかという点で、与野党議員の間で意見が割れた。

民主党のアンジェラ・オールソブルックス上院議員は「消費者保護のない銀行類似商品が提供されることへの懸念」を表明し、地方銀行業界が提示した試算(利回り付与解禁により地方銀行の貸出が8,500億ドル減少するリスク)に沿った慎重論を展開した。

一方、仮想通貨推進派のバーニー・モレノ議員は規制当局に対して「実際に預金が大規模に流出した事例はあるか」と迫り、全員が「ない」と回答した。

この論点は2025年7月に成立したジーニアス法(ステーブルコイン規制法)以来の懸案だ。同法はステーブルコイン発行体による直接の利息支払いを禁じているが、コインベースのような第三者プラットフォームによる報酬付与は禁じていない。この「抜け穴」をどう扱うかが、現在審議中の仮想通貨市場構造法案(クラリティー法)における最大の対立点となっている。

関連:ビットコイン再び1000万円割れ クラリティ法案・関税リスクで警戒強まる|仮想NISHI

規制をめぐる対立は立法論議だけにとどまらず、ホワイトハウスが直接介入する事態に発展している。2月20日には仮想通貨業界と銀行業界を集めた第3回非公開協議が行われ、予定の2時間を大幅に超えて続いた。

参加者の携帯電話を没収して合意まで退席を認めない場面もあったが、最終的な妥協案には至らなかった。ホワイトハウスは「預金ビジネスを脅かさない範囲での限定的な報酬付与」案を銀行側に提示したとされ、今月末を合意期限に設定している。

関連:米政権側が銀行に限定的利回り容認を要求も合意至らず、仮想通貨法案をめぐる3回目協議

公聴会では規制当局が総じて明確な回答を避け、FDICのトラビス・ヒル議長は「議会で審議中の問題に踏み込みたくない。銀行は引き続き好調だ」と述べるにとどめた。

委員会の共和党ティム・スコット委員長は独自調査を引用し「ジーニアス法成立後に預金は増加しており、懸念される預金流出は実現していない」と銀行業界の主張に反論した。

また、公聴会前夜にはOCCがジーニアス法の実施規則提案を公表しており、国法銀行子会社・連邦認定発行体・外国発行体などへの監督権限を明確化した。

関連:米通貨監督庁、ジーニアス法に基づく決済ステーブルコイン規制案を公表

さらに、トランプ政権のデジタル資産大統領顧問パトリック・ウィットは公聴会と前後して「ジーニアス法を再開させてルール策定の日程を崩すつもりはない」と明言し、同法の枠組みを維持した上での市場構造法案の成立を目指す姿勢を示した。

ステーブルコイン利回りをめぐる銀行業界と仮想通貨業界の対立は構造的であり、ホワイトハウスが設定した「今月末」の合意期限が迫るなか、市場構造法案の行方および相場への影響は引き続き焦点となる。

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