- トランプ大統領、「将来性ある市場構造」の法制化を宣言
- クラリティー法、民主党離反で8月休会前成立は困難との見通し
法制化宣言と法案の壁
トランプ大統領は5月28日に自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、「仮想通貨嫌いによって覆されることのない、恒久的な仮想通貨市場構造を法制化する」と宣言した。同時に、ゲンスラー前SEC委員長がビットコインやイノベーションを国外に追い出したと批判している。
ゲーリー・ゲンスラー氏がSEC委員長を務めた2021年4月から2025年1月までの期間、SECはコインベース・バイナンス・リップルなど主要事業者への訴訟を相次いで提起した。「執行を通じた規制」と批判されたこの手法は、多数の事業者が米国外に拠点を移す一因となったと業界関係者からは指摘されていた。
ゲンスラー氏の後任としてSEC委員長に就任したポール・アトキンス氏は規制路線の転換を進めており、CFTCと協力してデジタル資産の分類明確化に取り組んでいる。
関連記事:トランプ大統領がCFTCの予測市場管轄権を支持、「仮想通貨の首都」維持を宣言
トランプ大統領が2026年5月27日にSNSへ投稿し、CFTCによる予測市場の独占的規制権限の維持を支持。米国を仮想通貨の首都と位置づけ他国への競争優位を守る方針を示した。
法制化の軸となるのが、現在上院で審議中の仮想通貨市場構造法案「クラリティー法」だ。
クラリティー法、成立に高いハードル
ただ、法制化への道筋は平坦ではない。投資銀行TDコーウェンのマネージング・ディレクター、ジャレット・セイバーグ氏は5月26日付のノートで、民主党がクラリティー法を支持する政治環境は一段と厳しくなっており、8月の夏季休会前の成立は困難との見通しを示した。
本会議可決には少なくとも7名の民主党議員の支持が必要で、共和党側が倫理面での修正案を拒否し続ければホワイトハウスが目標とする7月4日までの成立は極めて困難だと述べた。
関連記事:米クラリティー法の8月前成立に暗雲 TDコーウェン、政治環境悪化を指摘
投資銀行TDコーウェンは、政治環境の悪化を理由にクラリティー法の8月休会前成立は困難との見方を示した。民主党の支持獲得に必要な利益相反条項をめぐる対立が続いており、成立が遅れれば法制化は2027年以降にずれ込む可能性がある。
予測市場ポリマーケットでは、クラリティー法が2026年中に成立する確率を57%と算出している。今年の成立が困難になった場合、法制化は2027年以降に先送りされる可能性があるとみなされている。
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