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ジーキャッシュ、ZEC偽造脆弱性対応の「Ironwood」アップグレードで実施日程公開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • Orchardプールの脆弱性に対処
  • フルノードソフトウェアを「Zebra」へ移行

Orchardプールの脆弱性に対応

プライバシー重視の暗号資産(仮想通貨)ジーキャッシュ(ZEC)は、「Ironwood」アップグレードを7月28日に実施される予定だ。ジーキャッシュ・オープン・デベロップメント・ラボ(ZODL)の開発者支援担当を務めるPacu氏が発表した。

このアップグレードは、5月に発覚したOrchardプールの重大な脆弱性への対応として提案されたものだ。脆弱性が悪用されれば、Orchardプール内で無制限のZEC偽造が検知されないまま行われる恐れがあった。

関連記事:ジーキャッシュ『Ironwood』アップグレード、延期含む3案をシールデッドラボが提示

ジーキャッシュ開発組織シールデッドラボの事務局長が、IronwoodアップグレードとZ3スタック移行の同時完了は困難との見解を示し、延期を含む3つのリスク低減策を検討する価値があると提言。

ネットワークアップグレード6.3(NU6.3)「Ironwood」のメインネット有効化はブロック高3,428,143(米国東部時間7月28日午前8時頃、日本時間同日午後9時頃)を目途として行われる見込みだ。

ZEC偽造の有無を確認するプロセスも

開発者らは、脆弱性が悪用されてZECが偽造された証拠はないとしたが、Orchardは秘匿化する資金を保管するプールであり、その特性上、偽造が行われなかったことを暗号学的に証明する手段がない。今回のアップグレードでは、その点について確認するプロセスも盛り込まれている。

「Ironwood」は、Orchardプールを修正するのではなく廃止し、新しいシールドプール(秘匿化プール)に置き換える形をとる。新たなプールに移す前に、資金はまず会計上のチェックポイントを通過する必要があり、その段階で供給量の不整合があれば分かる仕組みだ。

この際、脆弱性を利用して生成されたトークンを保有している者は「Ironwood」の稼働開始後、チェックポイントを経由して資金を移動させることで偽造の事実が発覚するリスクを負うか、あるいは古いプールに資金を放置したままにするかという選択を迫られることになる。

ジーキャッシュでは、同時期に公式フルノードソフトウェアの交代も行われる。Pacu氏によると、従来のノードソフトウェア「Zcashd」は7月18日にサポート終了する。それまでに新たなソフトウェアである「Zebra」へ移行することが求められている。

フルノードソフトウェアとは

ブロックチェーンネットワークに参加し、過去の取引履歴の全データを保存・検証するためのプログラム。ネットワークの安全性を保ち、取引の不正や改ざんを独立してチェックする役割を果たす。

ZcashdからZebraへの移行方針は、Orchardの脆弱性が見つかる前から進められていた長期的な計画だ。

ZebraはRustで記述されており、オープンかつモジュール式で検証可能なインフラストラクチャを構築することができる。各開発者、ウォレット、アプリケーションがジーキャッシュのエコシステムと容易に連携できるように設計されている。

移行にあたっては、ジーキャッシュ関連団体であるジーキャッシュ財団、ZODL、シールデッドラボその他が協力し、マイナーや取引所を支援しているところだ。Pacu氏によれば、ハッシュパワーの89%がZebraへの完全移行の準備を整えている。

解説: 仮想通貨ジーキャッシュの将来性|注目点・リスクを解説

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