- サークルが機関投資家向けカストディ提供を計画
- 同社がUSDC準備資産を同行に移管予定
最終承認取得
ステーブルコイン発行大手のサークルは10日、米通貨監督庁(OCC)から国法信託銀行の設立最終承認を受けたと発表した。銀行の正式名称は「ファースト・ナショナル・デジタル・カレンシー・バンク」で、「サークル・ナショナル・トラスト」の名称で運営する。
国法信託銀行とは、OCCが監督する連邦規制下の信託機関で、顧客資産の保管や受託業務を担う。一般的な商業銀行と異なり、現金預金の受入れや融資業務は認められていない。
サークル・ナショナル・トラストは開業後、サークルおよびその関連会社向けにデジタル資産のカストディ(受託)サービスを提供する。OCCが承認した事業計画によると、需要次第では銀行など一部の機関に対してカストディサービスを直接提供する可能性があるとしている。
将来的には米ドル連動ステーブルコインのUSDCの準備資産管理も同行で担う計画があり、その場合、準備資産の運用が連邦規制の監督下に置かれることになる。なお、USDC自体の発行業務は、OCCの条件付き承認の条件に基づきニューヨーク州の限定目的信託会社が引き続き担う。
サークルのジェレミー・アレールCEOは公式発表で「OCCによるサークル・ナショナル・トラストの設立承認は、ブロックチェーン技術とデジタル資産を米国金融システムの中核に組み込む決定的な一歩だ」と述べた。また、連邦規制下での信託銀行運営が透明性・ガバナンスの新たな基準を打ち立て、大手金融機関がパブリックブロックチェーン上での構築を進めやすくなるとも語った。
レポート記事:「USDT対USDC」構図に変化、決済はUSDT DeFiはUSDCが優勢に=Dune分析
Duneの最新レポートで、USDTとUSDCの役割分化が鮮明になった。決済分野はUSDTが圧倒的シェアを握る一方、DeFiエコシステムではUSDCが優勢となっている。一方、Visaのオンチェーン分析では取引量におけるUSDCの優位性が明らかになった。
申請の経緯と業界動向
今回の最終承認に至るまで、サークルは約1年をかけて申請・審査のプロセスを経た。2025年6月30日にOCCへ申請を提出し、同年12月に条件付き承認を受け、今回の最終承認につながった。
同社はすでに英国・シンガポール・バミューダ・アブダビでライセンスを取得し、2024年にはEUのMiCA規制への準拠も完了している。
2025年12月の条件付き承認では、サークルと同時に仮想通貨関連のリップル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの各社もOCCの審査を通過している。
仮想通貨関連企業として国法信託銀行の認可を最初に取得したのはカストディ大手のアンカレッジ・デジタルで、2021年に運営を開始した。
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