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セリグ米CFTC委員長、クラリティー法成立は「議会の急務」  停滞なら規制当局の裁量でルール策定と警告

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  • セリグ米CFTC委員長、クラリティー法成立は「議会の急務」
  • 停滞なら規制当局の裁量でルール策定と警告

クラリティー法実現にあと一歩

米商品先物取引委員会(CFTC)のマイケル・セリグ委員長は米Foxビジネスとのインタビューで、米暗号資産(仮想通貨)市場構造法案「クラリティー法」の早期成立を強く訴えた。同法案が停滞した場合、連邦議会による包括的枠組みが欠如したまま、規制当局が個別にルールを策定せざるを得なくなると警告した。

セリグ氏は、現状では州ごとに異なる法律や規制が乱立し、米国で事業を展開する企業に悪影響を及ぼしていると指摘した。法案成立まであと一歩のところまで来ている今、法的確実性と規制の明確化、そして消費者保護を実現するためにも、この超党派の法案を何としても成立させる必要があると強調した。

法案成立の障壁として同氏は、民主党がトランプ大統領一家の仮想通貨事業に関する倫理規定の追加を求めていることをあげた。法案の本来の目的を超えて論点が拡大する「ミッション・クリープ」(mission creep:終わりの見えない展開)が生じていると指摘し、超党派の法案を成立させる絶好の機会を台無しにしているとの認識を示した。

セリグ氏は、議会による立法が実現しなければ、自身のような規制当局者がすべてのルールを策定することになると警告した。その上で、民主党も、規制当局任せにするより超党派の法案を成立させることを望んでいるはずだと述べた。

上院銀行委員会のデジタル資産小委員会を率いるシンシア・ルミス議員は、Foxビジネスのインタビューで、クラリティー法案を巡っては昨年9月以降、上院で数千時間に及ぶ交渉を重ねてきたと説明した。銀行業界が求めたジーニアス法の修正が大きな争点となり、交渉は難航したものの、関係者との調整を経て最終的な妥協点を見いだしたと語った。

現在もDeFiや不正金融対策、倫理規定などを巡る協議が続いている一方、法案の条文を公開し、議員や関係者による最終的な精査の段階に入ったという。ルミス議員は7月中に審議が前進するとの見通しを示した。

背景記事:米クラリティー法、8月6日に照準

米仮想通貨市場構造法「クラリティー法」の交渉が続く中、全国黒人法執行幹部協会が初の支持を正式表明した。倫理条項の合意は得られておらず、次の期限である8月6日に向けた協議が続いている。

クラリティー法案の歩み

クラリティー法案は2025年7月、下院本会議で超党派により可決された。その後、上院銀行委員会を中心に法案の審議が開始され、上院農業委員会版の法案との調整作業が並行して進められた。

2026年に入り、上院での議論が本格化した。ステーブルコインの利回り制限、DeFi規制、違法金融対策、開発者保護条項(Section 604)などが主要論点となった。

5月14日、上院銀行委員会のティム・スコット委員長の主導のもと、超党派による審議・修正を経て、同委員会で15対9の賛成多数で可決された。

現在、上院本会議での採決に向け、共和党と民主党による調整が続いている。

トランプ政権の仮想通貨推進政策を受け、セリグCFTC委員長やアトキンズSEC委員長は、法案に対する支持を繰り返し表明している。トランプ大統領も5月末、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル(Truth Social)」への投稿で、「仮想通貨嫌いによって覆されることのない、恒久的な仮想通貨市場構造を法制化する」と宣言した。

関連記事:トランプ大統領、『恒久的な仮想通貨市場構造』法制化を宣言 ゲンスラー時代の規制路線を改めて批判

トランプ大統領が5月28日、Truth Socialでゲンスラー前SEC委員長による規制強化を批判しつつ、仮想通貨政策を主導する姿勢を改めて示した。一方、市場構造法案の成立時期に不透明感が漂う。

倫理規定やステーブルコイン規定以外で注目されているのが、クラリティー法の第604条として組み込まれたブロックチェーン規制確実性法(BRCA、Section 604)だ。この条項は利用者の資金を管理・保管しない非カストディアル型のブロックチェーン開発者やバリデーターが、銀行秘密法上の「送金業者」に該当しないことを明確化するものだ。

仮想通貨業界はこの条項により、開発者に法的確実性がもたらされ、国内イノベーションの海外流出を防ぐと主張している。

一方、法執行機関団体の対応は分かれている。

全国保安官協会、全国地方検事協会、国際警察長官協会など複数の法執行機関団体は、この条項がマネーロンダリングや制裁違反の資金追跡を困難にする「抜け穴」になりかねないと懸念を表明している。

対照的に、全国黒人法執行幹部協会(NOBLE)はBRCAを含む法案全体を支持している。米国の主要郡保安官団体「メジャー・カウンティ・シェリフス・オブ・アメリカ(MCSA)」は今月初め、立場を懸念表明から中立へ転換した。

また、民主党のロン・ワイデン上院議員は7日、上院多数党院内総務ジョン・スーン氏および上院少数党院内総務チャック・シューマー氏に対し、BRCA条項を維持するよう求める書簡を送付した。ワイデン議員は、同条項が司法省と金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)の既存方針を法制化するものであり、捜査・訴追リソースを無認可送金業者などの不正行為者に集中させる効果があると説明している。

関連記事:米民主党議員、クラリティー法の開発者保護条項維持を上院幹部に要請

米上院民主党議員が書簡を送り、仮想通貨市場構造法「クラリティー法」に非カストディアル型ブロックチェーン開発者の保護規定であるBRCA条項を維持するよう上院幹部に求めた。

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