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米クラリティー法、8月6日に照準

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 7月20日週に上院本会議採決の可能性
  • NOBLE、BRCA条項を含む法案全体を初支持

8月6日が次の焦点

仮想通貨政策専門記者のエレノア・テレット氏が7日に報じたところによると、米独立記念日である7月4日の署名目標期限を過ぎた米仮想通貨市場構造法案「クラリティー法」は、次の期限として8月6日が焦点となっている。上院議員が2週目の夏季休会に入る中、残る課題の解消に向けた具体的な進展は公になっていないという。

この状況下で注目されるのが、交渉の主要ステークホルダーとなった法執行機関団体2団体の書簡だ。全国黒人法執行幹部協会(NOBLE)が同法案の支持を正式に表明した一方、全国郡保安官協会(MCSA)は先週、条件付きで中立の立場へ転換した。

背景:全米郡保安官協会、クラリティー法への立場を懸念から中立に転換

米国の主要郡保安官団体であるMCSAが仮想通貨市場構造法「クラリティー法」への立場を懸念表明から中立へ転換した。問題の第604条を巡る政権との協議進展が背景にある。

NOBLEは、クラリティー法の最大の争点となっている条項「ブロックチェーン規制確実性法(BRCA)」を含む法案全体を支持した初の主要法執行機関団体となった。

BRCAは、利用者の資金を管理・保管しない非カストディアル型のブロックチェーン開発者やバリデーターが、銀行秘密法上の「送金業者」に該当しないことを明確化する条項だ。NOBLEは書簡の中で、同法案は「捜査官と検察官が日々依拠してきた連邦の刑事権限を変更するものではない」として、マネーロンダリング規制や無認可送金業者に関する法律への影響はないと主張した。

一方全国郡保安官協会は、政権がBRCAの実施方針について州・地方の法執行機関と協議を重ねてきたことを評価し、懸念表明から中立へ立場を転換した。ただし書簡内で「法案をさらに強化する余地がある」と言及しており、業界関係者の一部はこの文言を受け、より幅広い法執行機関の支持を得るためにBRCA条項が修正・弱体化されかねないと懸念している。

倫理条項で交渉難航

また、法案における倫理条項については引き続き合意が得られていない。トランプ大統領の財務開示書類により、同大統領が昨年10億ドル超の仮想通貨関連収入を得ており、そのうち6億ドル超が独自ミームコイン「TRUMP」由来であることが明らかとなった。

こうした状況を受け、民主党のカースティン・ギリブランド上院議員は、大統領・議員・その配偶者によるデジタル資産の発行・スポンサーを禁じる倫理規定の導入を改めて求めた。これに対し、仮想通貨保管サービス大手ビットゴーのマイク・ベルシェCEOは、倫理規制はすべての資産クラスに等しく適用されるべきであり、問題は仮想通貨そのものではなく政治家の行動にあると反論した。

ただ、ギリブランド上院議員の提案をめぐっては、同議員の子息セオドア氏が先物取引所の立ち上げに向けた資金調達を進めているとの報道もあり、仮想通貨やブロックチェーンとは無関係とされながらも、リップル共同創業者のクリス・ラーセン氏が出資者に名を連ねているという。

関連記事:米仮想通貨支持派議員の息子、株式無期限先物取引所立ち上げで48億円調達

仮想通貨分野に親和的な米民主党のキルステン・ギリブランド上院議員の息子が、株式・株価指数の無期限先物取引所立ち上げに向け3000万ドルを調達した。評価額は3億ドルとされる。

さらに、上院銀行委員会でクラリティー法への賛成票を投じた民主党のルーベン・ガレゴ上院議員とアンジェラ・アルソブルックス上院議員も、トランプ大統領の財務開示に強く反応した。ガレゴ上院議員はXへの投稿で「トランプ大統領は大統領職を利用して米国民から利益を得ている」と指摘し、アルソブルックス上院議員は記者団に倫理条項が「切実に必要だ」と語った。両議員はいずれも、上院本会議採決前に実効性のある倫理合意の成立を支持継続の条件に掲げた。

関連記事:トランプ大統領が仮想通貨収益批判に反論、「違法でない」

トランプ大統領は3日、CNBCの単独インタビューで仮想通貨事業への批判に反論した。年次資産開示ではワールドリバティファイナンシャルのトークン販売やミームコイン事業から計12億ドル超の仮想通貨関連収益が判明しており、民主党議員はクラリティー法への倫理条項明記を求めている。

交渉は13日の議会復会に向け今週も継続される見通しで、残る課題で合意に至れば、7月20日の週にも上院本会議での採決に臨む可能性があると報じられた。

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