- ゴールドマンが従業員の予測市場取引を禁止
- CNBCが50社調査、ポリシー策定済みは3社のみ
ゴールドマンが取引禁止
米CNBCが9日に報じたところによると、米大手投資銀行ゴールドマン・サックスは従業員に対し、自社の事業に関連するイベントのほか、選挙、金融市場、マクロ経済指標、地政学に関する予測市場のイベント契約での取引を禁じた。同行の広報担当者はポリシーの詳細へのコメントを拒否したが、未公開の重要情報を使った取引はあらゆる市場で禁止していると説明したという。
予測市場とは、選挙や経済指標など特定の事象の結果に対し実際の金銭で取引するプラットフォームを指す。米国では近年、利用者が急拡大している。
今回の動きの背景には、民間企業の従業員が関与した初のイベント契約インサイダー取引事件がある。米商品先物取引委員会(CFTC)と米司法省は5月、グーグルの従業員ミケーレ・スパニョーロ氏が未公開の重要情報を使い、予測市場プラットフォームのポリマーケット上でグーグルの「Year in Search」リストに関する契約を取引し、不正に約120万ドルの利益を得たとして起訴した。
法律専門家は、予測市場で取引できる契約の種類が増えるほど内部情報の悪用機会も広がると指摘する。法律事務所ピルズベリーのパートナーで証券執行分野を統括するデービッド・オリウェンスタイン氏は「規制当局の期待値やリスクの所在、潜在的な責任の領域について、規制対象の顧客を中心に常に質問が寄せられている」と述べた。
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金融各社の対応
CNBCによると、モルガン・スタンレーは従業員の行動規範に予測市場取引に関するポリシーを盛り込んでいると明かし、JPモルガン・チェースは特に金融セクター関連の契約について従業員に慎重な対応を促している。また、バンク・オブ・アメリカは、禁止行為を明示したポリシー更新の内容を従業員へ伝達する作業を進めていることも同日判明した。
CNBCが上場・非上場の50社に問い合わせたところ、予測市場取引に関するポリシーを持つと回答した企業は3社にとどまり、2社が検討中と答えた。36社は回答せず、7社はコメントを拒否したという。
プラットフォームの対策
予測市場プラットフォーム側も独自の対策強化を進めている。カルシは6月初旬に一部市場で参加者の在籍確認ツールを導入したほか、同月に企業向け取引監視サービスのスターコンプライアンスと提携した。
また、ポリマーケットはオンチェーン市場監視企業チェイナリシスおよびデータ分析企業パランティアとの提携を通じ、不審な取引の監視強化を進めている。
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