「イーサやソラナなどは有価証券」ビットコイン強気派M・セイラー氏が主張
ビットコインの魅力をアピール
暗号資産(仮想通貨)ビットコインを大量保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長は、イーサリアムは有価証券に該当すると主張し、現物ETFは承認されないだろうとの見解を示した。
この10年、機関投資家や企業に受け入れられてきたのはビットコインだけであると主張。今夏にETFが承認されずに、イーサリアムがコモディティ(商品)ではなく証券であることが明確になるだろうと述べている。
今回の発言は、セイラー氏がXに投稿している以下の動画のプレゼンで行われた。このプレゼンは、1〜2日に開催されたマイクロストラテジーのイベントで行われており、タイトルは「ビットコインの次に良いものはない」である。内容はビットコインの魅力をアピールするものだ。
この動画における主張を受け入れるかは、同氏が以前からビットコインの超強気派であることや、マイクロストラテジーがビットコインを大量保有していることを考慮する必要があるだろう。
セイラー氏は今回、デジタルの資産を作るためにはプルーフ・オブ・ワーク(PoW)の仕組みが最善であると主張。その上で、全ての仮想通貨がPoWを採用しているわけではないとし、他の仮想通貨の多くは有価証券のように思えると指摘した。
そして、ビットコインがグローバルにマイニングされて分散していることなどを根拠に、ビットコインは投資資産として「ベストブランド」だと述べている。
こういった根拠をもとにセイラー氏は、ソラナやBNB、エイダ(ADA)も有価証券の例として挙げた。そして、これらの銘柄は、ウォール街などメインストリームの機関投資家に仮想通貨として受け入れられることはないだろうと主張している。
今回、同氏は有価証券に該当する銘柄にXRPも含めた。XRPについてはSECとリップル社との裁判で、XRP自体は有価証券でないと判断されている。この点についてSECは上訴もしていない。
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セイラー氏は、有価証券に該当する銘柄が、米国で現物ETFとして承認されることはないだろうとも主張した。
マイクロストラテジーの動向
マイクロストラテジーは、企業としてビットコインを買い続けており、最近では先月にも購入したことが明らかになった。保有量は21万4,400BTCである。
また今月には、ビットコインブロックチェーン上に構築された分散型IDプラットフォーム「MicroStrategy Orange」を発表。これは、分散型アーキテクチャや改変できない台帳など、ビットコインチェーンの特性を活用して、ID関連データの耐改ざん性、分散ストレージ、そこからのデータ取得を実現しようとするものだ。
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上述したように、セイラー氏はビットコイン至上主義者で、SNSで頻繁にビットコインに対する強気な投稿も行っており、「ビットコインこそが出口戦略だ」と語っている。
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