トランプ前大統領、仮想通貨DeFiプロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」をまもなく発表か
トランプ一族の仮想通貨プロジェクト
米国のドナルド・トランプ前大統領は30日、トランプ一族による暗号資産(仮想通貨)プロジェクト、「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」について、まもなく詳細を語る予定だとほのめかす動画をXに投稿した。
この動画は、7月に開催された仮想通貨カンファレンス「ビットコイン2024」におけるトランプ氏のスピーチ音声を利用したものだ。「今日の午後、私は米国を世界の仮想通貨の中心地にする計画を発表する」という音声だ。
このプロジェクトは、トランプ前大統領の息子二人、エリック・トランプ氏と、ドナルド・トランプ・ジュニア氏が中心になって進められているとみられる。当初は「The DeFiant Ones(ザ・ディファイアント・ワンズ)」と呼ばれていた。
「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」の公式サイトのメタデータによると、「ドナルド・J・トランプ氏が支持する唯一の仮想通貨DeFiプラットフォーム」とされる。また、DeFiの技術により「安全で高利回りの仮想通貨投資」を実現するものだとも示唆されている。
「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」の公式Xアカウントは現在3万フォロワーを集めているところだ。
エリック氏は以前、トランプ一族の経営する不動産企業The Trump Organization(トランプ・オーガニゼーション)が仮想通貨関連のプロジェクトを立ち上げると述べていた。
その際には「デジタル不動産」「公平で、誰でもすぐにアクセスできる担保」などのキーワードを出しており、DeFiを使った融資プロジェクトであることも示唆されていた。しかし、まだ詳細は発表されていない。
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不動産王でトランプ前大統領の友人でもあるスティーブ・ウィトコフ氏や、コンテンツクリエイターのプラットフォームを提供するSubifyのザック・フォークマン共同設立者が関わっているとの指摘もされている。
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DeFi(分散型金融)とは
ブロックチェーンを活用し、中央管理者不在の状態で行われる金融サービス、またはそのシステムを指す。「Decentralized Finance」の略。DeFiで行われる金融サービスには、ステーブルコインの発行や通貨の貸出、仮想通貨取引所などがある。イーサリアムのブロックチェーンを利用しているプラットフォームが多い。
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オリジナルNFT第四弾をリリース
トランプ前大統領は、オリジナルNFT(非代替性トークン)コレクションの第四弾「The America First Collection」をリリースしたところだ。
価格は1枚あたり99ドル(約14,300円)であり、カードを一度に75枚以上購入した者には、トランプ氏とのディナーが用意されている。その他に、購入枚数に応じて、スニーカー、ジョー・バイデン大統領とのテレビ討論会で着用したスーツの断片などの特典を受け取ることが可能だ。
発売1日の時点で合計23,000点が販売され、売上は217万ドル(約3億円)以上に達している。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します