株式会社ポケモン、分散型台帳やNFT関連の特許を取得
ポケモンカードに分散型台帳技術
日本国特許庁の運営する特許情報プラットフォーム J-PlatPatにて、株式会社ポケモンが分散型台帳やNFT(非代替性トークン)に関する特許を取得していたことがわかった。
本特許の出願日は2022年10月27日付。特許が正式に認められた登録日は、2024年6月25日付となっている。
特許取得を受け、2024年10月30日にリリース予定のスマートフォンアプリ「Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)」に関する憶測が浮上した。Pokémon Trading Card Game Pocketは、すでにApp StoreとGoogle Playにてユーザーの事前登録を開始しており、ゲームが完成間近であることを示唆している。
公式サイトによれば、Pokémon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)は、世界中で楽しまれているポケモンカードを手軽にコレクションできるアプリ。ポケモンカードゲームの開発元である株式会社クリーチャーズが、デジタルだからこそ実現可能なカードの表現や演出に挑戦しているという。共同開発としては、株式会社ディー・エヌ・エーも参画している。
ただし、ポケポケでのNFT実装については、ポケモンカンパニーに問い合せたところ否定されたとの未確認情報もあり、特許の申請内容に特定の作品名は明記されていない。取得した特許は、株式会社ポケモンの携わる未発表作品での実装となる可能性もあるため、今後の公式発表が待たれる。
特許の内容は
申請内容によれば、『デジタルTCG(トレーディングカードゲーム)において、カードに対する思い入れを残す。』ことを目的としている。
現物のカードであれば、コレクションとして保管や展示ができ、それ自体が思い出となるほか、レアカードは高額で売買されるほどの希少価値を有することもある。その点デジタルカードは、ゲームアカウント内に保存されるため、物理的なコレクション体験が異なる。
一方、分散型台帳およびブロックチェーン技術を用いてデジタルカードのNFT(非代替性トークン)化が実現した場合、『カードに対する思い入れを残す』というコンセプトに合致するものと見られる。
NFTプラットフォームを利用してデッキ構築に必要なカードやコレクションとして欲しいカードをユーザー同士で自由に売買・交換できるようになるメリットが生まれれば取引高が膨らみ活性化。相応の取引手数料収益を得ることなどが期待できる。
特許申請では、対戦ゲームの結果と応援の度合いに基づき“特典”を取得することにも言及した。
具体的には、「NFTの使用履歴に関する特典の付与について、ブロックチェーンに実装されるスマートコントラクトにより実行される。これにより、NFTを対戦で使用した履歴が所定の要件を満たすと、NFT所有者に所定の特典が付与される」というものだ。
株式会社ポケモンとは
株式会社ポケモンは、ポケットモンスターに関連した事業を行う日本の企業である。任天堂、クリーチャーズ、ゲームフリークの3社による共同出資により、1998年に設立された。
ポケットモンスターは、1996年に任天堂のゲームボーイで販売されて大ヒット。その後、アニメ、カードゲーム、映画など、幅広いメディア展開が行われている。
昨年3月には、株式会社ポケモンの海外部門「ポケモンカンパニー・インターナショナル」がブロックチェーンやNFT(非代替性トークン)、メタバースに精通する人材募集を開始しており、海外展開まで見据えていることを示唆する。
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