ビットコイン65000ドル重要ラインに再接近、CMEのショートポジションは5ヶ月間で75%減
マクロ経済と金融市場
前週末24日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比83.5ドル(0.2%)高の42,208ドル、ナスダック指数は100.2ポイント(0.56%)高の18,074で取引を終えた。
東京株式市場では、日経平均株価(前引け)は前日比35.6円(0.%)高の37,928円となった。
仮想通貨市況
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比2.1%高の1BTC=64,438ドルに。
米連邦公開市場委員会(FOMC)後にFRB(米連邦準備制度)が50ベーシスポイントの利下げを発表して以降、暗号資産(仮想通貨)相場は上昇基調にある。
Will Clemente氏は、ビットコインが65,000ドルの上値抵抗線を明確に超えると強気トレンドに転換し、より多くの投資家がリスクを取ってポジションを増やす傾向が強まると予測する。
一定の市場価格の範囲内で揉み合うレンジ相場では、トレーダーは小さな価格変動での利益確定を目指しがちであるが、このマインドが変わる閾値が65,000ドルと見立てている。
中国(人民銀行)が景気下支えのため、大規模金融緩和に舵を切ったことも追い風だろう。追加利下げの示唆のほか、住宅ローンの引き下げといった不動産や株式市場の支援策も打ち出している。
米大統領選挙の趨勢も投資家の関心ごとの一つだ。
ブロックチェーン技術を利用した分散型予測市場プラットフォームのPolymarket(ポリマーケット)では、民主党のカマラ・ハリス副大統領が共和党のドナルド・トランプ前大統領を逆転し、僅差でリードしている。
9月10日には討論会で初対決となったが、討論会後の世論調査ではハリス氏が支持率を広げたと見られる。激戦州では接戦が続いており、予測困難なのが現状だろう。
業界関係者の多くは、ビットコインを国家戦略準備金に充てることに言及したトランプ氏が勝利した場合はビットコインが上昇し、ハリス氏が勝利した場合は仮想通貨相場が下がることを見込んでいる。
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この点について、WebX 2024に登壇したマネックス証券のアナリスト松嶋真倫氏は、共和党は政策綱領に暗号資産関連の推進を明言した一方で、民主党は態度を保留していると指摘。
民主党の規制方針はハリスにも引き継がれるのではとしつつ、米国が出遅れるようであれば好機と見たロシアや中国などの他国が黙っておらず、いずれにせよ世界の潮流は止まらないのでは、との見立てを示した。
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ハリス氏は前週、米ニューヨークで行われた資金調達イベントに出席。民主党が勝利すれば「消費者および投資家を保護しながら、AI(人工知能)やデジタル資産などの革新的な技術を奨励する」と述べ、前向きな姿勢も示唆している。
米投資会社スカイブリッジ・キャピタルの創設者であるアンソニー・スカラムーチ氏は、ハリス氏と協力してデジタル資産に関するキャンペーン政策を策定していることを明かしている。
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機関投資家の動向
データ分析企業CryptoQuantのKi Young Ju(@ki_young_ju)CEOは、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)でのビットコイン先物データで、機関投資家のショートポジションが大幅に減少していると言及した。
過去5ヶ月間で75%減となっている。
この点について、大手暗号資産デリバティブ取引所の調査部門であるBitMEX Researchは今年6月、ビットコインETF(上場投資信託)が担保として利用されている可能性があることを指摘していた。
プライムブローカーがビットコイン現物を買わずにビットコインETFを担保に資金調達を行い、その資金を用いてビットコイン先物市場でショートポジションを取ることで現物と先物との価格差益を得るベーシス取引の促進を示唆した。
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