米SEC、VanEck版仮想通貨ビットコインETFの最終延期決定|判断期限は来年2月末

米SEC、VanEck版仮想通貨ビットコインETFの最終延期が決定
米国証券取引委員会(SEC)は米時間12月6日、VanEck版ビットコインETF(最有力とされている)の申請に対し、判断における最終延期の通知を発表した。

SECによる最終延期

米国証券取引委員会(SEC)は米時間12月6日、VanEck版ビットコインETF(最有力とされている)の申請に対し、判断における最終延期の通知 を発表した。

出典:SEC

今回の延期の重要事項を以下の様にハイライトする。

  • 予想されていた12月29日(最終延期決定日)より延期判断が早めに出された。
  • 承認・非承認の最終判断期限は2019年2月27日
  • 延期の理由:SECが審議・判断に十分な時間を設ける点

最有力とされているVanEck社のビットコインETFは今年7月2日からSECにより、レビュー・審議が行われており、以前より「仮想通貨の市場操作の懸念」や「未熟な仮想通貨市場」を主な延期する理由として、今回の最終延期を含め、計3回の延期がなされている。

VanEck版を含むビットコインETFに関するSECが今まで明白にした延期理由とSEC長官が重視する承認要素をリストアップ。

  • 申請側が価格操作を防止、公平なる取引を促進、さらには投資家と大衆利益を守れるかに関する追加分析
  • 適正な価格形成プロセス
  • ETFの現物である資産の徹底したカストディ

仮想通貨界隈でも信頼されているChervinsky弁護氏は、今回の延期が「予想通り」と言及し、これ以上延期することができないため、最終判断決定日に向けて、機関投資家マネーの流入の一つのきっかけとして、業界全体も改めて重要視すると考えられる。

仮に非承認の場合はどうなるか

同弁護士は、2月27日までに仮に『非承認』が出されたらどうなるかという質問に対し、このように答えた。

もしこのETFの申請に否決が出されたら、VanEckとCboeはSECのコミッショナーに再審査を申し出ることはできる。

いつもの通り、判断の結果を出すのは5人のコミッショナーでなく、「取引市場部」のスタッフである。

例に挙げれば、今年の3月、ウィンクルボスのビットコインETFが非承認されたのち、再審査が申請されたが結果、7月に、コミッショナーたちはスタッフの判断を肯定した。

要するに、仮に再審査で非承認が再確認された場合、VanEck社は一から申請し直すことになる。

ウィンクルボス兄弟の申請していたビットコインETF申請が米国証券取引委員会(SEC)不許可となり、仮想通貨市場のBTC価格が暴落。本命視されるCboeのETFへの影響など、市場の重要点に変化はあるのか?内容を読み解いていきます。

SECクリプトママ:ETFを待たないほうがいい

本日SECにより公表された延期とは直結していないが、SECのコミッショナーでありながら、仮想通貨擁護者でもある「クリプトママ」という愛称を持つHester Pierce氏は、首都で開かれた仮想通貨カンファレンスにて、ビットコインETFの承認・非承認に関して、弱気と思われる不確実なスタンスを見せている(複数メディアの報道から判明)。

以下の様に、Pierceコミッショナーの発言をハイライト

  • ビットコインETFの実現は明日か、数年以内か分からない。
  • ETFを待たないほうがいい
  • SECの同僚が仮想通貨に対するよりオープンな考え方を持つ様に、働きかけている
  • 仮想通貨業界全体のインフラが発展するにつれ、機関規模はいずれ実現するだろう
  • リスト

直近、機関や企業による仮想通貨業界の重要な進捗をまとめる。

  1. Bakktのビットコイン現物引き渡し先物開始日は1月24日予定
  2. Fidelityの機関投資家向け仮想通貨カストディおよびトレーディングデスクは2019年Q1予定
  3. ナスダックはVanEck社と提携し、2019年前半にビットコイン先物取引の開始を予定
  4. ナスダックやFidelityが出資する仮想通貨取引所ErisXもCFTCの認可次第、2019の第1四半期を目処に現物と先物の提供を目指す

ビットコインETF単体で仮想通貨市場の起爆剤となることでなく、様々な企業からも興味、行動を起こしている現在、全体相場が下落していても、機関投資家やより多くの投資家を確実に迎え入れられる土台はできつつあると言っていいだろう。

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