ビットコインの生みの親、サトシ・ナカモトが保有ビットコインを売った時の市場への影響は?
- ビットコイン9周年目を迎え、未だ謎の人物サトシ・ナカモトとは?
- 「サトシ・ナカモト」が本名であるのかそれとも団体の名前なのか、現在でも誰一人、その正体はわかっていません。
- 人類でもっともビットコインを保有するサトシ・ナカモトが保有ビットコインを売却した場合の市場影響
- 全体供給量の5%のビットコインが市場に流れ、大暴落するでしょう。
2008年10月31日、サトシ・ナカモトが 「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」(ビットコイン:P2P電子キャッシュシステム)と言う論文を掲載してから、今年で9周年目を迎えました。
9年経った現在でもサトシ・ナカモトの正体は謎に包まれています。
謎の1つとしてあげられるのは、サトシ・ナカモトのアイデンティティーです。顔や年齢、性別、国籍そして、「サトシ・ナカモト」が本名であるのかそれとも団体の名前なのか、現在でも誰一人、その正体はわかっていません。
サトシ・ナカモトは革新的な技術ブロックチェーンを元にビットコインについての論文を掲載してから最初のシステムを2009年にリリース。その後ビットコインのプロジェクトを開発者と立ち上げ、ビットコインのソフトウェアなどのリリースに貢献しました。
しかし、その後というもの、サトシ・ナカモトは新しいプロジェクトやソフトウェア管理などを他の開発者に任せ、プロジェクトから離れていったそうです。
また、最後のメールの言葉としてあげられているのはは2011年4月にソフトウェア開発者へ送った以下の文章です。
“I’ve moved on to other things. It’s in good hands with Gavin and everyone.”「現在は他のことをやっている。Gavinを始めほかの開発者と仕事をできたのはすごく良かった。」
これを機にサトシ・ナカモトに関する情報はないままとなっています。
世界でもっともビットコインを保有するサトシ・ナカモト。100万ビットコインを売却するとどうなるか?
ビットコインは2140年に達すると有限供給量の2100万枚の採掘が終わる見込みと言われています。ある研究者によるとサトシ・ナカモトは100万ビットコインを保有していると考えられています。100万ビットコインは全体供給量の5%に値し、世界で一番ビットコインをもつ人物と考えられるでしょう。
つまり、現在のレート(1ビットコイン=780000で換算した場合、7800億円相当を保有していることがわかります。
もし、この100万ビットコインをサトシ・ナカモトが売りに出した市場はどのようになるのでしょうか?
米ジョンズ・ホプキンズ大学教授マット・グリーン氏によると、サトシ・ナカモトが市場に100万ビットコインを放出した場合、市場は大暴落すると述べています。グリーン氏によると「ビットコインの大量保有者はいつでも市場に大きな影響を与える力がある」と言及。
また、「野球カードのようなもの。数が希少だから値打ちがつき。そこに誰かが大量のレアカードを市場に放出したら、その価値は失われるのと同じこと」とサトシ・ナカモトが100万ビットコインを売りに出した場合市場は大暴落となるだろうと言及しました。
Bitcoin’s creator may be worth $6 billion — but people still don’t know who it is
27,Oct 2017 by Sophie Bearman
参考記事はこちらから
CoinPostの考察
サトシ・ナカモトは未来ビットコイン(仮想通貨)市場の大きな鍵を握る人物になり得ることは間違い無いでしょう。
またビットコイン供給量の5%シェアは米国政府が占める黄金の供給量4%よりも多いシェアとなります。つまり、今後さらにビットコインがグローバル通貨として使われる世の中になった場合、サトシ・ナカモトは10兆円以上の資産を抱え、さらに世の中でもっとも経済に大きな影響を与える人物の一人となります。
今の所、サトシ・ナカモトが仮想通貨界に戻ってくるような兆しは見えませんが万が一戻ってきた場合、さらに仮想通貨市場の拡大貢献に期待したいです。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します