4大監査法人のKPMG:ブロックチェーン関連キャリアに必要な4つのスキルを解説
- ブロックチェーン関連キャリアに必要な4スキル
- 世界四大会計事務所の一つであるKPMGは、ブロックチェーン関連のキャリアに必要な「トップ4スキル」を挙げた。スタートアップが今後事業を成功させるため重要な要素とは。
- KPMGとは
- オランダに拠点をおくプロフェッショナル・サービスファーム(知的専門家集団)KPMGは監査、税務およびアドバイザリーサービス(M&Aなど、企業による大型取引の判断や過程をサポートする)の3つのサービスを提供している。
ブロックチェーン関連キャリアに必要な4スキル
世界四大会計事務所の一つであるKPMGは、ブロックチェーン関連のキャリアに必要なトップ4のスキルを特定したと公表している。
その4つのスキルは以下の通りである。
ビジネスにおける洞察力
ブロックチェーンにはこれまでに出現したどのテクノロジーと比較しても、広い産業分野が関わっている。各産業は固有の価値観やアクセス権を有しているため、ビジネス全体における特定のプロセスに深く精通する必要がある。
ブロックチェーンプロジェクトにおける説得力のあるユースケースと価値提案を作成し定義する際、この多様な専門知識は非常に重要である。
技術リテラシー
エンジニアはブロックチェーンの技術的概念を理解し、その知識を特定のユースケースに適用する方法を知ることが重要である。チームのメンバーは様々なテクノロジー(クラウド、プロトコル、合意メカニズム、ERP、ネットワークなど)の違いを把握し、異なるメカニズムやプラットフォームをいつ使用するかを知っておく必要がある。
これにより、既存のテクノロジーエコシステム内でブロックチェーンがどのように相互作用するのか、およびそのエコシステムがブロックチェーンソリューションの設計に対してどのように影響するのかを理解することが可能になる。
データ分析
プロジェクトを完成させるためには、ブロックチェーンの最大のメリットの1つであるデータを活用できるアナリストをチームに加える必要がある。ブロックチェーンから収集したデータを意味のある方法で分析し、ユーザーロールごとに提示することが成功の鍵となる。
ハッカーのメンタリティ
ここでいうハッカーとは、不正ハッキングのような犯罪行為を指すものではない。ブロックチェーンをめぐるコースワークの欠如とこの分野への最近の企業参入を考えると、チームがオープンであり、ビジネスとテクノロジーの観点から「問題をハッキング」することによって探求し、実験を行うことができなければならない。
これは各参加者のビジネス目標、影響、ならびに価値ストーリーを検討し、ワークショップタイプの設定で共同作業を行うことを意味する。
同会計事務所はプレスリリース内で、企業がブロックチェーンが何か、ブロックチェーンにできることは何か、ブロックチェーンにできないことは何かを学ぶにつれてブロックチェーンに関する誇大広告が消えつつある、と語っている。
こういった背景を受けて、同社は今後スタートアップが事業を成功させるために必要な重要事項が何であるかについて研究する経緯にいたったと考えられる。
他の新興技術と同様に、プロジェクトの成功には適切な人材を確保することが最も重要であるため、これらの4つのスキルはスタートアップにとって非常に参考にある提示といえるだろう。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します