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46兆ドル市場の次へ ステーブルコイン・決済・RWAで起きる6つの変化

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ステーブルコイン(価格が安定した仮想通貨)が2025年に広く使われるようになった。2026年は何が変わるのか。米国の大手投資ファンド「a16z crypto」が、注目すべき6つの変化を予測した。

1.ステーブルコインをもっと「使いやすく」する仕組みが整う

昨年、ステーブルコインで動いたお金の総額は約46兆ドル(約6,900兆円)に達した。PayPalの20倍以上、クレジットカード最大手Visaの約3倍の規模だ。

ステーブルコインは今や、1秒以下・手数料1円未満で世界中に送金できる。ただし課題が残っている。普段使っている銀行口座やPayPayなどのアプリと、ステーブルコインをどうつなぐかという「入り口・出口」の問題だ。

この課題を解決しようとする新興企業が増えている。QRコードで支払えるようにするもの、コンビニなど日常の店舗でそのまま使えるカードを発行するものなど、さまざまなアプローチが生まれている。

こうした「入り口・出口」が整うことで、海外への送金がリアルタイムで安くできたり、銀行口座を持たない人でも決済できたりする世界が近づく。ステーブルコインは一部のマニアのものから、インターネット上のお金の基本インフラへと変わっていく。

Jeremy Zhang(a16z crypto)

2.銀行が新しいサービスを作りやすくなる

実は多くの銀行のシステムは、1980〜90年代に作られた古いソフトウェアで動いている。スマホアプリのように即座に対応できず、新しい機能を追加するだけで数年かかることもある。

そこにステーブルコインが活路を開く。古いシステムを一から作り直さなくても、ステーブルコイン(デジタルドル)や国債をデジタル化した資産を使えば、銀行やフィンテック企業が新しい金融サービスを素早く作れるようになる。

Sam Broner(a16z crypto)

3.ステーブルコインで「最初からデジタルな融資」が生まれる

これまでのステーブルコインは、銀行預金や国債など安全な資産を裏付けにして発行される「預かり証」のようなものだった。便利だが、融資(お金を貸す)機能がなく、金融システムの一部としては不完全だ。

2026年は、融資そのものをブロックチェーン上で完結させる動きが加速する。不動産や売掛金などを担保にした融資を、書類ではなくプログラムで自動的に処理できるようになる。これにより、手数料が下がり、これまで融資を受けにくかった人・企業がお金を借りやすくなる。

Guy Wuollet(a16z crypto)

4.株や不動産など「現実の資産」が仮想通貨的な形で取引される

最近、米国株や金などの伝統的な資産をブロックチェーン上でデジタル化(トークン化)する動きが広がっている。しかし多くの場合、単に「デジタルのコピーを作っただけ」で、仮想通貨ならではのメリットを活かせていない。

一方、「無期限先物(パープ)」と呼ばれる取引手法は、実際の株を持たなくても価格の動きに投資でき、売買しやすく、少ない元手で大きく取引できる仕組みだ。特に新興国の株式は、現地で直接買うよりもこの形の方が使いやすい。2026年はこうした「仮想通貨らしい資産の扱い方」が広まる年になる。

Guy Wuollet(a16z crypto)

5.「お金持ちだけの資産運用」が誰でも使えるようになる

これまで、プロのアドバイザーによる個別の資産運用サービスは、富裕層だけが利用できるものだった。コストが高く、複数の資産をまたいで管理するのが難しかったからだ。

しかし、さまざまな資産がデジタル化されAIと組み合わさることで、誰でも瞬時・低コストでポートフォリオ(資産の組み合わせ)を組んで自動で調整できるようになる。単純に「買って待つ」だけでなく、プロがやるような積極的な運用が一般の人にも届く時代が来る。

また、これまで富裕層や機関投資家しか参加できなかった未公開株(上場前の企業の株)やプライベートクレジット(銀行を通さない融資)にも、一般投資家がアクセスしやすくなる。

Maggie Hsu(a16z crypto)

6.インターネットが「銀行そのもの」になる

AIが自動でさまざまな作業をこなす「AIエージェント」が普及すると、人間がボタンを押さなくても取引が自動で行われる場面が増える。そうなると、お金の動き方も変わる必要がある。

今の銀行振込は、手続きに時間がかかり、営業時間や国境の制限がある。しかしブロックチェーンとスマートコントラクト(条件が満たされたら自動で実行されるプログラム)を使えば、AIが必要と判断した瞬間に、世界中どこへでも数秒でお金が動く。

たとえば「x402」という新しい仕組みでは、AIがデータやコンピューター処理の対価を自動で即座に支払える。請求書も銀行も不要だ。こうした技術が広まれば、「決済する」という行為がインターネット通信と同じくらい当たり前の基本機能になる——銀行はインターネットの配管の一部となり、インターネット自体が金融システムになる。

Christian Crowley・Pyrs Carvolth(a16z crypto)

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