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二つの価格帯に挟まれるビットコイン、先物市場にリスクも=グラスノード

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • BTCは取得価格の中央値付近に
  • 短期的な強気・弱気シナリオを予想

ビットコイン市場は膠着状態

オンチェーン分析企業グラスノードは13日、暗号資産(仮想通貨)市場の週間レポートを発表。現在は、先物の強気という異例の要素を伴う「弱気相場終盤の価格レンジ収束」局面だとの見解を述べた。短期的な強気・弱気の両シナリオも提示している。

まず、市場の資金はAI(人工知能)銘柄が牽引する株式に流れており、その流れの一部が戻ってこない限り、株式市場の記録的な高値もビットコイン(BTC)にとって大きな支えにはならないと意見した。

投資家の取得単価の分布は、ビットコイン相場の膠着状態を浮き彫りにしていると続ける。現物価格は現在、6万3,000ドルの「中央値実現価格(流通するビットコインすべての、取得価格の中央値)」のわずか上に位置していると述べた。

出典:グラスノード

一方で、この価格帯は直近の買い手の平均取得単価である「短期保有者コストベース(6万8,700ドル)」の下に位置する水準だ。この短期保有者層は含み損を抱えており、過去の傾向からすると、価格が回復した際に素早く売りに動く可能性がある。

ビットコイン価格はこの二つの価格帯の間で3か月近く推移しており、ボラティリティ(価格変動の大きさ)の低下に伴い、これら2つの水準は接近し続けている。

関連記事:グレースケール、ビットコイン相場安定化局面で3要因分析

グレースケール調査部門が、ビットコイン需要拡大を支える3つの構造要因を分析した。政府債務の膨張と代替資産需要、ブロックチェーン技術の金融浸透、投資家の世代交代を挙げ、相場調整下でも普及基調は続くとの見方を示した。

流動性の薄さなどがリスクに

さらに、現物取引所の出来高(ビットコイン枚数ベース)も、データ集計が始まった2019年初頭以来の最低水準に落ち込んだ。ビットコインの取引量は過去7年間で最も少ない水準にあり、これは市場における関心の薄さを示している。グラスノードは、このように取引が薄い場合、買い・売りどちらとも、一方が動き出した際の反応が増幅される状況だとした。

グラスノードは、売り手の勢いが衰えているのは明らかだが、過去の弱気相場を終わらせたような「最後の投げ売り」はまだ起きていないとも指摘。もし急速な投げ売りではなく、ダラダラと続く下落局面となった場合は、予想よりも長く続く可能性もあると述べた。

また、ビットコイン現物ETF(上場投資信託)については、7月末には数か月ぶりに純流入がプラスに転じたが、過去の買い集めと比べれば資金フローはごく小規模であり、すぐに反転しかねない状態だ。

グラスノードは、この状況は「無関心」の表れであり、2024年から2025年の相場を牽引した機関投資家による買い意欲は戻ってきていないと続けた。

一方で、分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッドでは、クジラ(大口投資家)のポジションが3月中旬以降、連日ネットロング(買い越し)で引けている。2025年後半にかけて一貫してショート(売り)だった層がロングを積み増している。

出典:グラスノード

しかし、グラスノードは、現物や資金フローのデータを見ると、こうした強気な確信を裏付けるものはまだ見られないと指摘。また、先物市場では、市場参加者が減少する中で閑散とした板の上に、古く滞留した建玉が残っているとも述べた。

このように薄い買い板、高いレバレッジ、記録的な低取引高という状況では、下落した場合に価格が行き過ぎる(オーバーシュートする)リスクを高めているとも見解を示している。

関連記事:ビットコインは先物主導、現物需要はマイナス圏=アナリスト

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強気シナリオと弱気シナリオ

短期的シナリオとしては、もしビットコインが出来高の増加を伴いながら、短期保有者の取得価格である68,700ドルを回復し、ETFへの資金流入も見られれば、市況の改善を表すものになると述べた。

一方で、米国の7月分消費者物価指数(CPI)でインフレ鈍化が見られたに関わらず今後ビットコインの上昇が見られなかったり、薄い買い板とロング偏重のポジションが集中する中で直近のレンジ下限にあたる58,500ドルを下回った場合は、底値シナリオは無効になると結論付けた。

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