マネロン対策で国際連携 仮想通貨版SWIFT、20年にも具体策=日経新聞
- 仮想通貨SWIFTに進展
- 仮想通貨のマネーロンダリング対策で国際間連携に動き出す。新システム「仮想通貨版SWIFT」に関して、20年に具体策をまとめ、数年以内の稼働をめざす。
仮想通貨のマネロン対策で国際連携
仮想通貨のマネーロンダリング対策で国際連携に動き出す。日経新聞がイブニングニュース(翌日の朝刊に掲載するホットニュース)として報道した。
送金時の個人情報を共有できるシステムを検討し、AML/CFTなど仮想通貨を悪用した犯罪の対策を行う。
国際間の情報共有システムとして稼働が予定されるのは、以前にも報道があった暗号資産版の「SWIFT」を創設する計画だ。国内外の取引を繋ぐ形で迅速な個人情報の共有と犯罪対策に役立てる。
7月に明らかになった新システムの稼働日程は未定とされていたが、今回の報道で20年に具体策をまとめ、数年以内の稼働をめざすことがわかった。参加国には、日米欧の主要7カ国(G7)を始め15カ国が中心となり、日本の財務省・金融庁も新システムを主導する。
暗号資産版の「SWIFT」は、世界各国のVASP(仮想通貨関連事業者など)が議論を行なったV20でもFATFガイダンスへの対応案としてあがったシステムだ。具体的なシステムの概要が発表されていないため、明確な言及はできないが、加盟国におけるVASP間の国際協力を進めた場合、加盟しない取引所への送金も制限される可能性もある。
政府が政策として仮想通貨市場に介入し得ることを示唆しており、仮想通貨特有の非中央集権制やP2P送金の特性を活かせない環境となるかもしれない。
一方で、国際間協力を図ることで、取引所における資産流出などを防ぐことにも繋がる可能性もある。主要国のVASPが参加することで、主要出来高のシェアを大きく握れるためだ。加盟以外の取引所で換金を試みた場合も、巨額金額のフィアット換金は厳しい状況になると考えられる。
仮想通貨の送金に政府が介入する可能性がある今回の事例、今後VASPの範囲がウォレット企業などにまで拡大することが明確化されるかなど、多くの注目点がある。市場の健全化に繋がる可能性があるが、これまでの業界を大きく変える可能性があるため、新たな情報の開示には、市場参加者も注意したい。
参考資料:日経新聞
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します