「リップル社の協力で競争の激しい送金業界でも勝負できる」英送金企業がリップルネット参加
- リップルネットが拡大
- 国際送金ネットワーク「リップルネット」に、英オンライン専門送金企業Xendpayが加入した。送金速度の向上やコスト削減だけでなく、送金可能国の増加が事業拡大へとつながっている。
英送金企業がリップルネット参加
米リップル社が提供している国際送金ネットワーク「リップルネット」に、オンライン専門送金企業Xendpayが新たに加入した。
英国を拠点に国際送金サービスを展開するXendpayは、公平で速く、安全な送金の実行を目標にしている。リップルネットへ加入したことで、バングラデシュ、マレーシア、フィリピン、ベトナム、インドネシアへと送金事業を拡大しており、特にタイに対してはリアルタイム送金も可能となった。
Xendpayのプロダクト部門のトップBhavin Vaghela氏によれば、同社の顧客の大部分が、自国へ送金をする出稼ぎ労働者だという。「送金をする顧客は自国の家族の生活を支えている。オンラインサービスに特化することによってコストを抑え、その分を顧客に還元したい」と、Vaghela氏は語っている。
Xendpayは、英国だけでなく、欧州、カナダ、南アフリカ、インドなどの出稼ぎ労働者の支持を特に集めている。出稼ぎ労働者だけでなく、仕送りを受け取る学生やグローバルに商品を売買する中小企業も利用しているという。
顧客へのサービス
Xendpayには、年間2500ドル(約27万円)かかる手数料を免除するサービスがある。懸命に働いた顧客が、最大限家族から感謝してもらえることを目的としているという。企業であれば、さらにその倍の手数料が免除されることになる。
このようなサービスを続けるためには、コストを極力抑える必要があり、リップルネットに参加するメリットにつながる。
手数料サービスを実施したことによって、新しい顧客が利用するようになった一方で、利用通貨が増えることでXendpayの業務負荷は増加していた。少額送金への対応も負担になっており、このような問題を解決するためにもリップルネットが有効に働き、実際に手続きの複雑さや送金手続きの摩擦を大幅に軽減できたという。
送金速度も向上し、今まで3日〜4日要していたタイへの国際送金のうち90%以上の送金が、リップルネット加入後に「10分以内」に完了している。
Xendpayは、今後も送金対象国を増やしていくことを計画中だ。送金コストを抑えた効率的なサービスを、さらに多くの出稼ぎ労働者や学生、中小企業に提供していきたいとしている。Vaghela氏は、「リップルのおかげで、競合企業の多い送金業界における競争でも、確実に勝負していくことができるようになった」と手応えを語っている。
参考資料 : Ripple
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します