仮想通貨取引所バイナンス、アルトコイン復調の兆しを指摘 過去最低水準の出来高に転換点を予想か

BTCのドミナンスは60%に下がる可能性=バイナンスリサーチ
バイナンスが最新リサーチレポートを公開。ビットコイン(BTC)ドミナンスが高値水準を継続する中、アルトコイン市場復調の可能性を指摘した。

BTCのドミナンスは60%に下がる可能性

仮想通貨取引所バイナンスは最新の8月市場リサーチレポートを公開。2019年8月のアルトコイン市場出来高が「最低水準を記録した」と記載し、総時価総額も200億ドル以上減少したアルト市場の冬の時代に触れるなかで、市場に一縷の兆しが見え始めている状況があると明かした。

レポート注目内容には、バイナンスが最も多く取引量を抱えるアルトコイン市場動向予想と現在の出来高推移のほか、現在70%と過熱気味水準に達するビットコインドミナンスの内容が見られた。

投資家の動向としては、バイナンスで提供するアルトコインのOTC取引における注文比率が、売り注文に偏っている一方で、低価格に達したタイミングでは個人投資家による「買いの大口注文」が多く見られていたという。主な大口注文先の通貨は、時価総額30以内の主要アルトコインになると明かした。

また、出来高減少懸念で購入が難しい状況にある低時価総額帯のアルトコインにも、8月には一部購入意欲が確認できたとした。

バイナンスはレポートを通じて、「ビットコインの上昇は市場全体の普及に恩恵をもたらすが、アルトコインのパフォーマンスは基本、独自のプロジェクトの進捗に左右されるものだ。」と、個別銘柄ごとの変化が見られている可能性を示唆した。

ビットコインのドミナンス

アルトコインが劣勢に立たされる中で市場シェアを拡大したビットコインは、時価総額のドミナンスが70%超えと急ピッチな上昇傾向を継続している。(2017年3月来の高水準)

バイナンスリサーチは、これらアルト市場の取引状況からアルト市場が再び盛り返す可能性を指摘。短期的には現在の水準を維持する可能性は十分にあるとしつつも、7月のレポートから予想するビットコインドミナンスの50%〜60%水準までの低下は、今にでも起こり得る状況であると予想した。理由には、2017年5月〜2019年6月の2年間に渡って、60%以下のドミナンス水準を継続してきたことを挙げた。

参考資料:BinanceResearch8月号

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ブロックチェーン分析企業Arcane Cryptoは、投資家の市場判断指標であるビットコイン(BTC)などのドミナンスを計測するときに、「時価総額/総時価総額」の算式だけではなく、全通貨の出来高(流動性)も考慮する必要があると指摘した。
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