リップル社がSBI出資のウォレット開発企業に約8,000万円を投資 仮想通貨XRPの普及拡大へ
- リップル社が仮想通貨ウォレット開発企業に投資
- Rippleは、仮想通貨ウォレット開発企業BRD社に75万ドルを投資した。170カ国に250万人超のユーザーを抱えるBRD社のウォレットにXRPへの対応を設けて、XRPの利用普及を狙う。
リップル社がウォレット開発企業に投資
米リップル社が、仮想通貨ウォレット開発企業BRD社(前Bread社)に、75万ドル(8130万円)を出資した。仮想通貨XRPの普及拡大が目的だ。
今回の投資は、リップル社の投資部門「Xpring」のプログラムの一環。今後BRD社はXRPレジャーを導入し、自社のウォレットアプリでXRPを扱えるようになる。11日の発表によれば、本アプリはAndroid端末とiOS端末の両方で利用できる。システムの統合が完了すれば、世界中に存在するBRD社のユーザーはXRPを保有、取引や送金できるようになるという。
スイスを拠点にするBRD社によれば、170カ国の250万人超のユーザーがBRD社のサービスを利用している。BRD社の共同創設者でCEOのAdam Traidman氏は、ユーザーが多い国として米国、カナダ、豪州、ドイツ、英国、日本を挙げた。
BRD社のウォレットが現在サポートしているのは、ビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BTC)、イーサリアム(ETH)に加え、ERC20規格のトークン数種類だ。Traidman氏は今回の資金調達について、「巨大なXRPコミュニティをサポートする時が来た。BRD社は、XRPを最も安く、しかも一番簡単に購入できる場になる」を意欲を見せている。
Xpringの責任者Ethan Beard氏は今回の出資について、「BRD社はユーザーを通して、60億ドル(約6,500億円)相当の従来のマネーをデジタル通貨に変えている。『実世界の問題』を解決するためにXRPの普及を拡大するには理想的なパートナーだ」と語っている。
Traidman氏はThe Blockに対し、BRD社のウォレットの特性を説明。BRD社のウォレットはカストディ機能を持たず、ユーザー自身が資産を管理できるようになっている。仮想通貨の売買も可能だ。そのため、「ユーザーは個人情報を提出せずにアプリをインストールして、資産を保有できる」と説明した。
5,600万ドルの資金調達
現時点でBRD社が出資で調達した資金は、計5,600万ドル(約62億円)だとTraidman氏は明かした。企業ごとの投資額や総収入については明かしていない。
今年初めには、日本のSBIホールディングスが、中期段階のシリーズBの資金調達時に、BRD社に1,500万ドル(16億円)を投資した。その前にBRD社は、独自のBRDトークンセールで3,200万ドル(約35億円)、初期段階のシードラウンドで100万ドル(約1億840万円)の資金を調達した。
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Traidman氏はBRDトークンについて「これはユーティリティトークンで、トークン所有者に取引時の割引等の特典を与えるために利用している。コミュニティの形成やアプリの人気を高めるために役立てている」と説明。バイナンスを初めとする大手取引所に上場することによって流動性を確保しているとも語った。
BRD社は今後数年間は資金調達を行う予定はないとしている。Traidman氏は、詳細は語らなかったが、今は市場に新しい商品を提供することに集中すると説明。仮想通貨の開発者や大手金融機関向けの商品になり、今年12月までには発表したいと話した。
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