ビットコイン(BTC)など仮想通貨市場は全面安、bitbankCOOが国内現物取引の高シェア率を分析

ビットコイン(BTC)など全面安
ビットコイン(BTC)続落で主要アルトの反発機運が削がれるなど上値の重さが目立つ。仮想通貨取引所bitbankの三原COOは、国内現物取引高で平均30.2%のシェアをキープ出来た理由について独自分析した。

仮想通貨市況

米大手仮想通貨投資ファンドのグレースケールが発表した第3四半期(7〜9月)レポートで、仮想通貨投資信託への日間の資金流入額が最高を記録したことがわかった。

同社トップは米仮想通貨メディアThe Blockに対し、「今期は1日で7500万ドル(約82億円)超の資金流入があった。これは1日の流入額としては最高だ。」と語り、2014年以来最大であることを強調した。ビットコイン(BTC)は4月以降の上層相場を経て、6月末に14,000ドル(149万円)を記録。7月以降は乱高下しつつ、9月末には83万円(7600ドル)台をつける場面があるなど、大きく反落していた。

本レポートによると、資金流入の勢いはむしろ下落後の第3四半期に最高水準へと達したほか、年間流入額も4億1200万ドルの最高額を記録している。

出典 : Grayscale

また第2四半期と比較して、仮想通貨ファンドにもかなりの資金流入があったことが分かっている。主力商品であるビットコイン投資信託(GBTC)を除く仮想通貨ファンドの運用資産の総額は、第3四半期だけで1億700万ドル増加したという。

出典 : Grayscale

関連:米グレースケールの仮想通貨投資信託、過去最高の資産流入額を記録=Q3レポート

日本時間16日の19時、米ニューヨーク証券取引所の親会社ICEのもとで仮想通貨プラットフォーム兼カストディアンとして創設されたあBakktのBTC月間先物において、初決済日を迎える。9日時点で計1197の未決済建玉(1020万ドル相当)が確認されているが、CMEと比較して規模が小さく、その影響は限定的だと考えられる。

日本時間16日の夜7時にビットコイン先物取引を開始したBakktで、初の月間先物取引の決済期日を迎える。

ビットコイン(BTC)市況

16日のビットコイン(BTC)は、前日比-1.67%の88.8万円(8160ドル)と続落した。

一時反騰してもショートカバーの範疇を出ず、高値を切り下げ、ことごとく売り叩かれるなど厳しい情勢にある。

先月末の保ち合い下放れが尾を引いており、弱気トレンドを脱却できずにいる。7日以降の反騰は暫くぶりのチャンスとの見方もあったが、11日に8800ドルで大きな上ヒゲを付け反落したことで、意識されている1D200MA(200日移動平均線)下での弱気推移を鮮明にした格好だ。

リップル(XRP)などアルト市場に多少回復の兆しが見えても、地合いの悪さの方が目立っており、投機的な値動きが目立つ。基軸通貨であるビットコイン(BTC)が直近最安値を底抜ければアルトコインも連れ安は免れないか。相場の起爆剤となるようなファンダがない限り、買いが続きにくい状況にある。

7500-9000ドル付近のレンジ相場に移行するか、7500ドルを割り込むかが当面のポイントとなりそうだ。7600ドル付近の直近安値で強めに反発できれば、再び短期上昇の目が生まれる可能性はある。

bitbankの国内シェアが平均30%を獲得

なお、国内大手取引所bitbankの三原COOは、日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)が公表したデータをもとに、独自の見解をmediumで述べた。

出典:bitbank

棒グラフ:月間スポット取引量

線グラフ:bitbankのシェア

*100円=1米ドルレート換算

金融庁に登録された19の仮想通貨交換業者と競合するなか、2018年12月〜2019年7月までのbitbankの平均市場シェアが「30.2%」に達していたことについて、3つの理由を挙げた。

1. スプレッドの狭さ

第1に、bitbankでのBTC/JPYペアにおける比較的タイトな売買スプレッドだ。

スプレッドの広さはリスクリワードの観点からも重要であり、効率的な取引環境を求める投資家の需要を満たしているという。

2. XRPとMONAの取り扱い

第2の理由は、日本円に対する流動性の大部分を提供する、リップル(XRP)とモナコイン(MONA)のサポートを挙げた。5月31日、国内の仮想通貨大手取引所コインチェックがモナコインの新規上場を発表したことで価格が急騰。国内での新規コイン上場は、2018年1月末にbitFlyerにLiskが上場して以来、約1年4ヶ月ぶりとなった。

関連:仮想通貨取引所コインチェック上場でモナコインが高騰|国内の新規上場は1年4ヶ月ぶり

3. 通貨ペアの種類

3つ目の理由としては、「些細な要因かもしれないが、市場参加者は、BTC/JPY価格が上昇するとBTCをアルト建てでショートする傾向があるため、bitbankが4つのアルトコイン/BTCペアをリストしているという事実も寄与している可能性がある」と言及した。これは、仮想通貨取引所の関係者が、ビットコイン(ドミナンス)上昇時に発生していたアルトドレイン現象について、内部データなど踏まえ、見解を示したことになる。

また、6月のピーク時にbitbankのシェアと国内取引量が反比例していた理由は、「ETH/JPY、LTC/JPY、XEM/JPY」など、bitbankにリストされていない主要アルトペアの急騰に起因する可能性があると分析。リストされているアルトコイン数や取り扱う通貨ペアの多さが、仮想通貨取引所の出来高、及び業績に直結しており、「投資先銘柄の選択肢」の観点でも、バイナンスなど海外取引所に大きな優位性があることを示唆している。

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