伝統的資産運用会社、仮想通貨ETPを提供へ:スイス証券取引所

ビットコインETP上場相次ぐ、顧客資産6兆円超のWisdomTreeも参入
ビットコインをはじめとする仮想通貨ETPの取引が盛んだ。最近では伝統的な資産運用会社も自社のビットコインETPを上場させている。

ビットコインETP市場が拡大、伝統的資産運用会社も参入

600億ドル(約6.5兆円)の顧客資産を運用する伝統的な資産運用会社であるWisdomTree Investmentsは、ビットコイン上場投資商品(ETP)を提供、新たに仮想通貨ETP市場に参入する。

WisdomTreeのビットコインETPはスイス証券取引所(SIX)で上場し、管理手数料0.95%で購入することができるという。WisdomTreeのAlexis Marinof欧州支社長は、「我々は、ビットコインのようなデジタル資産は今後も盛り上がりを見せ、ポートフォリオで一定の役割を果たすと考えている」と語った。

ETPは、指標連動証券(ETN)とは異なり、準備金で1対1に裏付けられることが法律で義務付けられており、ビットコインの市場拡大のも重要な動向だ。このETP商品では、カストディアンはSwissquote、マーケットメーカーはFlow Tradersが担当する。

WisdomTreeの商品開発部門長などを務めるRafi Aviav氏は、同社の商品開発について以下のように語っている。

ビットコインETPよって、仮想通貨は新たな資産クラスになる可能性を秘めている。我々は、投資家がデジタル資産に投資する際に困難になることを克服し、伝統的な投資体系とブロックチェーン技術との架け橋になりたいと考えている。

SIXによると、仮想通貨のETPと仕組み商品の数は76に上る。これらの商品は今年に入ってから約5億スイスフラン(約550億円)取引されており、現時点ですでに昨年1年間の取引高を14%上回っている。

Fintech企業のAmun AGではSIXに上場する仮想通貨ETPを9種類保有している。これらの中にはXRP・BTC・BCH・ETHベースのETPなどが含まれている。同社は最近、テゾス(XTZ)に連動したETPをSIXに上場させている。

先週には、カナダの資産運用会社3iQがビットコインに連動したファンドの目論見書を提出している。この商品は今年末にトロント証券取引所に上場する可能性がある。

マーケットリーダーのGrayscaleでは、今年第3クオーターに200%増の約260億円の資金流入があった。市場参加者によると、Grayscaleの商品は機関投資家と小口投資家両者にとって魅力があり、最近では同社の商品はセカンダリー市場でとても高いプレミアムがつけられて取引されているという。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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