仮想通貨ビットコインのインプライド・ボラティリティが急騰、業界筋の意見は

ビットコインのIVが急騰

仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)のインプライド・ボラティリティ(IV)が急騰している。

IVとは、将来予測される価格変化率の標準偏差。投資家のセンチメントが反映され、大口のトレーダーにとっては、その大きさが利益を生むための好機にもなるとみられる。BTCの1カ月のIVは、8日以降55%から65%まで上昇した。

出典:The Block

ビットコインは前日比4%安、執筆時で7800ドル付近で取引されている。

また仮想通貨市場だけでなく、各国の株式市場も暴落。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟国との「追加減産協議」の交渉決裂事態および新型コロナウイルスへの継続的懸念が市場センチメントを悪化させ、米国では9日、ニューヨーク原油先物は一時、1バレル30ドル台まで急落。

また、同日の米国株式市場で、ダウ工業株30種平均が一時2000ドルを超えた下げ幅を記録。S&P500指数は取引時間中に7%超下落したため、すべての株式売買を一時中断する措置(サーキットブレーカー:15分間)が発動された。

世界経済の景気や企業業績の減速懸念が一段と高まる中、30日間のIVを測ったVIX(恐怖)指数は62まで急伸し、以下のグラフのように、2009年の金融危機に迫る水準となっている。

出典:The Block

しかし仮想通貨市場においては、大きく動揺せず、いつもの下落だとみるトレーダーもいる。

英国に拠点を置く仮想通貨トレーディング企業B2C2の共同創業者Max Boonen氏は、「成長予測が下方修正されたため、株価は全面安。しかしBTCは経済成長とは無関係だ。配当がある株式とは性質が異なる」と話す。このような状況下で受ける影響は、株の方が大きいと語った。

また、資産を問わず、ボラティリティを好むトレーダーやブローカーもいる。Virtu Financialのように高頻度取引を行うトレーダーは現在のような相場でも、スプレッドを利用し利益を出しているという。

業界筋はこのような論理が仮想通貨市場にも当てはまるとみている。Boonen氏は「我々は2月も大きな利益をあげた。3月現在も12月(弱気相場)と同程度の利益が出ている」と語った。

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世界金融市場のパニックに伴い、9日のビットコイン(BTC)など仮想通貨市場は大暴落。コロナショックに伴う米NYの緊急事態宣言やOPEC交渉決裂による湾岸戦争以来の原油急落など、その背景を探る。
CMEの仮想通貨ビットコイン取引データによると、大口投資家のOIは2月下旬以降下落しておりリスクオフ傾向が確認される。一方、個人投資家や企業の純OIは高水準で推移、先物プレミアムも高止まりしていた。

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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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