中国政府、ブロックチェーン・分散型台帳技術の標準化委員会を設立
中国政府がブロックチェーン標準化委員会を設立
中国中央政府は13日、国家戦略となるブロックチェーン・DLT(分散型台帳)の標準化委員会の設立を発表、構成される企業や役人のリストを公開した。
委員会の議長を務めるのは、中華人民共和国工業情報化部(MIIT)の副大臣。5名のバイスプレジデントは、中央銀行に所属するデジタル通貨研究院のスタッフを含め、全て官僚で構成される。
委員会の計71人のメンバーは複数の大手IT企業からも選出、大手テック企業テンセント、ファーウェイ、バイドゥの幹部も含まれた。その他、北京大学や清華大学の幹部も名簿入りしている。
中国のIT企業はこれまで多くのブロックチェーン関連特許を取得。2019年において、テンセントは718の特許を取得したことで、世界のブロックチェーン特許シェアの10%以上を占めている状況だ。
習近平首席が昨年10月に「ブロックチェーン国家戦略」を公表して以来、中国の各主要都市でも地方政府主導のブロックチェーン開発・導入事例が多くみられている。
今回発表された標準化委員会は、国家標準化管理委員会の認可のもとで立ち上げられたことから、今後中国におけるブロックチェーン技術の一元化・標準化は国規模で進められることが予想される。
中国がブロックチェーン分野で世界を先導するか、2020年に大きなビジネス展開も見られそうだ。
デジタル人民元のテストアプリ
中国の大手国有銀行『中国農業銀行』がデジタル人民元に対応するアプリのテスト版をリリースしたことも判明した。
アプリのスクリーンショットによると、デジタル人民元(DC)の両替、ウォレット管理や、即時送金トラッキングなどの機能が備わっていることがわかった。
新型コロナの状況から早くも回復している中国では、ブロックチェーン標準化事業やデジタル人民元のテスト運用をはじめ今後同分野における進展はより加速化するだろう。
参考:中国公式発表
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