「アルトシーズン再来の兆し」ビットコインドミナンスに重要シグナルも、リップル(XRP)など急騰
アルトシーズン再来の兆し
ビットコインの仮想通貨市場シェアを示すドミナンス(支配率)が「64.1」まで下落した。
アルトバブルの崩壊した2018年以降、”ビットコイン一強”状態を示すBTC「ドミナンス」の上昇トレンドが続いていたが、昨今のアルト市場再興を受けたラインの下方ブレイクは、相場の行く末を占うにあたり重要シグナルの一つとなり得る。
海外の著名アナリストThe Wolf Of All Streets(@scottmelker)は6月18日、ビットコインのドミナンス低下を根拠に、BTCの”支配”が終焉を迎える可能性を指摘していた。
6月の市場は、DeFi銘柄のCOMPやLINKなどのアルトコインを中心に循環物色が行われたほか、直近では草コインの先行指標とされるDOGEや、長らく低迷していた時価総額3位のリップル(XRP)が急騰するなど、アルト市場が活況を取り戻しつつある。
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米大手仮想通貨ファンド「パンテラキャピタル」は6月26日、投資家へのレポートでアルト市場の強気相場について指摘。2021年にかけて本格始動する可能性が高いと予想した。
世界的金融緩和によって新規マネーフローが充実していることを理由に、「コロナショック以来、津波のようにマネーフローが流入している」と言及。ビットコインの強気相場はすでに始まっているとした。
パンテラ社は、アルトコイン20銘柄の「ミドルキャップ20指数」を組成して運用するが、すでにビットコインのリターン率を上回るという。「2021年にかけて相場が成熟するにつれ、ビットコイン市場からより多くのドミナンスを吸収することになる」と期待を示している。
動意づくリップル(XRP)
リップル(XRP)の急騰に伴い、XRP/BTCペアは、4月以来初となる50MAをブレイクした。
海外トレーダーは、200MAの位置する0.21ドル(22.54円)で、ショートポジションの保有を検討しているとしている。同上値抵抗線は、5月と6月の上昇局面でも抵抗帯として弾き返されており、上値が重くなる可能性は否めない。
中・長期的な弱気相場の最中にあるXRPだが、BTC建てチャートで反転し始めており、風向きは変わりつつあると言えそうだ。
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マクロ投資家のイーサリアム分析
ゴールドマン・サックスの元幹部で、グローバルマクロ投資家の「Raoul Pal(@RaoulGMI)」は、ビットコインが小さなウェッジをブレイクすれば、2017年以降の3年間にまたがる巨大ウェッジの上方ブレイクもあり得ると言及。長期的な上昇トレンドを示唆した。
Twitterで22万フォロワーを抱えるRaoul Palは、PoS移行の大型アップデート材料を控え、思惑の膨らむイーサリアム(ETH)のテクニカル分析も行い、「大規模なブレイクアウト」を仕掛けることができれば、ビットコインが追従する可能性もあるとの見方を示した。
Raoul Palはコロナショックが発生した今年3月、前例のない規模の金融緩和策を背景に、「どれほどビットコインに強気であるかは言葉では言い表せない。BTC価格には計り知れないほどのアップサイド(上昇余地)があるように映るが、金(ゴールド)よりリスクは高い。」などと主張。
その後、ポッドキャストの番組に出演した際、「新型コロナの感染拡大によって企業の倒産が世界的に相次ぐなど、史上最大の経済危機が訪れようとしている。これに備えるため、次の1年間を目処に流動資産の内25%をビットコインに、25%を金(ゴールド)、25%を現金、25%をその他金融商品に分散投資する。」などと言及。
リスクヘッジの一環でポートフォリオの分散を試みる方針であることを明かしている。
ビットコイン市況
9日のビットコイン(BTC)は、前日比+0.83%高の100.9万円(9400ドル)に。
好調なアルト市場の後押しを受け、BitMEXではトレンドラインを抜け始めており、アルト市場同様に「トレンド転換」なるかどうかの局面を迎えつつある。一方で、相関しやすい米国株が、新型コロナの影響で依然として極めて不安定な状況にある点については十分留意したい。
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