米経済誌ブルームバーグに仮想通貨ドージコイン、「パンプ&ダンプ」を警戒する声も
ブルームバーグがドージコインを報道
「草コイン」の先行指標とも呼ばれることもある仮想通貨ドージコイン(DOGE)が、6日〜8日で最大+143%もの高騰を見せた。
今回、ドージコインについて米大手経済紙ブルームバーグが取り上げたことも、ボラティリティ減少傾向にあるビットコインに代わって投資家の関心を集めている。ブルームバーグが、低時価総額銘柄を報道することは極めて珍しい。
高騰要因に要注意
連日で高騰していたドージコインは、9日に上昇一服。前日比-10%安となった。
ドージコインの高騰を引き起こしたのは、TikTokの動画が主要因の1つと見られていた。ドージコインへの投資を呼びかける内容が投稿され、6万超の「いいね」が付いた。(日本国内では「他の投資家を取引誘引する目的で買い煽りする行為」は、金融商品取引法に抵触する可能性がある)
@jamezg97 Wait til the end it’s worth it ##dogecoin ##stocks ##crypto ##DogecoinTiktokChallange
♬ Lets get rich tiktok – jamesgalante
ブルームバーグはドージコインの公式SNS投稿を取り上げ、投資的助言行為に注意すべきと言及。「あるものを買うように嗾す投稿者の意図には注意すべきだ。彼らは金銭的な助言を行う立場にいるわけではない」、「FOMOや相場操縦には乗らない方がいい」と注意喚起した。
アナリストの分析
仮想通貨のヘッジファンド、プロチェーン・キャピタルのJustin Litchfieldによると、今回の価格高騰には2つの点を意識する必要がある。
1つ目は、新型コロナの影響で自宅にいる若年層投資家がミレニアル世代向けの投資アプリ「Robinhood」の存在だ。Robinhoodの若い投資家への普及率は目を見張るものがあり、コロナ対策給付金の配布を含め、手軽に株式の売買ができる点は米国株の高騰にも結びついたとされる。
2つ目は、価格を吊り上げる目的で虚偽の情報を流して売り抜ける「Pump and dump(パンプ&ダンプ)」の可能性だ。昨年4月にも同じような急騰相場が見られたという。人気ブログサイトBarstool Sportsの創設者Dave Portnoyなども「Pump and dump」の可能性があると指摘した。
ドージコインの出来高、検索率
今回、短期間で急騰したドージコインは出来高も伴っていた。
CoinPostと提携する海外メディアTheBlockのデータによれば、今回の高騰で2020年の平均出来高の約22倍に及ぶ出来高2700万ドルを叩き出した。
Googleにおける「ドージコイン」の検索人気も急上昇している。
参考:ブルームバーグ
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します