英中銀、決済システム拡充でアクセンチュアと協業 デジタル通貨(CBDC)も視野

即時グロス決済システムをリニューアル

イギリスの中央銀行であるイングランド銀行(BoE)は30日、即時グロス決済システム(RTGS:Real Time Gross Settlement)をリニューアルするため、パートナー企業にアクセンチュアを選定したことを発表した。

アクセンチュアが技術を提供し、これから世界クラスの決済サービスを構築する。アクセスを増やして強固なサービスを目指し、互換性を拡大。ユーザーに対する機能性を向上させて、リスク管理も強化する。新システムは2022年にローンチ予定だ。

公式発表にはないが米CoinDeskは、互換性の拡大は中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)に対応できるようにする目的もあると報じている。

RTGSは英国の決済を支える重要なインフラの1つ。1営業日の平均で6850億ポンド(約94兆円)の決済を行う。

BoEの幹部はプレスリリースで、アクセンチュアの選定はRTGSのリニューアルにおいて重要な一歩だと説明。この計画はBoEのためだけでなく、英国の決済業界における優先事項だとしている。「アクセンチュアや業界と協力し、国内やグローバルの決済で進んでいる技術革新に対応した未来のシステムを構築したい」と意欲をみせた。

また「RTGSのリニューアルでは、決済を行う英国民に恩恵があるだけでなく、決済におけるイノベーションにおいて、英国が最先端にいれるようにしたい」と述べている。

CBDCについて

BoEはCBDCの利用に前向きであることは間違い無い。日銀らと協力して共同研究も行っている。今月13日にはBoEの総裁が「個人的には今後数年の間に、BoEがデジタル通貨の利用に取り組むと考えている」と発言。CBDCが決済や社会に与える影響は非常に大きいと語った。

関連「数年の間にデジタル通貨を利用する」BoE総裁が見解示す

参考資料 : イングランド銀行

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