機関投資家がビットコイン先物ショート手仕舞い、暴騰のネムは一服、イーサリアムなど好材料に買い集まる
株式市場と仮想通貨
31日の暗号資産(仮想通貨)市場。
ビットコイン(BTC)価格は、前日比+0.8%の123.5万円(11,690ドル)に。
26日〜28日にかけての急落により11,100ドルでダブルボトムを形成すると、調整局面のレジスタンスラインを順に打開し、じりじりと値を戻している。
機関投資家は売りを手仕舞い
暗号資産(仮想通貨)データトラッカー「Unfolded」によれば、コミットメントレポート(COT) におけるビットコインの建玉は、11,615(-19.6)まで減少。
ビットコインCME先物ポジションで、機関投資家がショートポジションの大部分をキャリートレードのアービトラージ(裁定取引)によりクローズしたことが示された。
先週末に一時前日比40%超の16円まで暴騰したNEM(XEM)は、前日比14%安の13.6円まで調整しており、一方で最近まで調整局面にあった時価総額2位のイーサリアム(ETH)が再上昇している。
Cactus(@TheCryptoCactus)は、イーサリアム(ETH)価格が379ドル(40,000円)の安値から反発。週足終値が410ドル(43,200円)を超えたことを根拠に、「上位足は上向きに見える」とし、直近高値超えのシナリオを見据えた。
強材料銘柄に買い
株式市場と同様、仮想通貨市場でも好材料の控える銘柄には、思惑を背景にした買いが集まりやすい。
NEMは、Symbolローンチで新通貨「XYM」を付与されるための意思表示である「オプトイン」が9月15日から開始することを、「NEMグループ(NEM Group Ltd.:NGL)」のDavid Shaw CEOが発表している。オプトインの開始は、新通貨を受け取りたいユーザーの手続きが開始されることを意味する。
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イーサリアムは、昨今のDeFiブームで需要が急増したほか、大型アップデートETH2.0の「PoS」移行に備え、ステーキングを見据えた現物の買い集めが増加していることが指摘されている。
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マイナーの強気姿勢が鮮明に
英仮想通貨取引所CoinCornerのDanny Scott(@CoinCornerDanny)CEOは、「17年の仮想通貨バブル以降、グリーンマンス(8月の月間騰落率プラス)は存在しない。」と言及。
「10,000ドルを超えた日数も、17年の61日に次ぐ33日に達している」とし、現在が強い上昇トレンド相場にあることを強調した。
ビットコイン(BTC)を採掘する大口マイナーは、採掘されたビットコイン(BTC)をすぐに売却せず、長期保有分を増やしている。
このことは、Glassnodeのデータで「2年間動かしていないBTC数」が、過去3年間で最高に達したことからも読み取れる。19年7月に34%だったが、20年8月時点で44%まで上昇している。
いわゆるビットコインのHODLerは、19年夏以降、保有に対する支出(売却)が減少傾向にあり、その後も継続している。
興味深いことに、同指標は”仮想通貨バブル”(17年後半〜18年初頭)の「発生前」に過去最高の46%に達していたが、BTC価格の高騰と反比例するようにして、大量に売り抜けていたことがわかる。
マイナーのアドレスを追跡すると、180万BTCを超えるコインを保有している。
コロナショックでビットコイン(BTC)が暴落した今年3月にも売却の形跡は特にみられず、今年5月のBTC半減期では一定量のまとまった売りが観測されるも、その後数ヶ月間で保有量は増加している。
半減期でブロック報酬が6.25BTCと半分になっており、採掘プロセスで発生する大規模採掘に必要な電気代を賄うためのBTCを「売却する動機」があるにも関わらず、このような長期保有を鮮明にしていることは、中・長期の値上がりを見越したマイナーの強気姿勢を示している。
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