SBI VCトレード、B2C2提携で流動性拡大へ
英B2C2と提携
SBIグループの暗号資産取引所、SBI VCトレードは大手暗号資産マーケットメイカーのB2C2 Limitedと提携、取引所サービスのVCTRADE Proにおけるマーケットメイカーに追加したことを発表した。
VCTRADE Proでマーケットメイカーが追加されることで、流動性の拡大や、より良い価格環境の提供など、サービスの利便性が高まることが期待される。
また、SBI VCトレードでは現在、新規口座開設や、暗号資産預け入れをすることで報酬がもらえる複数のキャンペーンを実施している。
マーケットメイカーの追加で流動性の向上へ
B2C2は英国を拠点としてグローバルに展開する暗号資産の大手マーケットメイカー。今年7月には、SBIフィナンシャルがB2C2に32億円の投資を行っている。
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マーケットメイカーは、板取引において流動性を提供し、売買を成立させる役目を持つ。
マーケットメイカーが参入することで、クジラと呼ばれるようなビットコインの大口保有者による大口の注文で市場価格が急変することを防ぐことが期待される。
また、ユーザー同士のみで売買する場合、流動性が不足した状態(板が薄い状態)では、取引の成立に時間がかかったり、比較して不利な価格で約定する可能性が出てくる。
そこにマーケットメイカーが参入して間に入ることで、より良い価格で顧客の出した注文が成立しやすくなる。
なお、ここ数か月の間盛り上がりを見せているDeFi(分散型金融)分野では、分散型取引所(DEX)にてAMM(オート・マーケットメイカー)という仕組みが存在し、マーケットメイカーの役割が自動化されている。
暗号資産CFD取引も開始
SBI FXトレードは、8月31日より、暗号資産CFD取引サービスを開始した。暗号資産(仮想通貨)を対象とした差金決済取引で、レバレッジ取引が可能となっている。
サービス対象銘柄は、「ビットコイン(BTC)」「エックスアールピー(XRP)」「イーサリアム(ETH)」の3種類。
各暗号資産に対し、対円銘柄と金融商品取引業者では初となる対米ドル銘柄の取扱いがあり、合計6銘柄を取引可能となる。
サービス開始に伴い、以下で紹介するキャンペーンとは別に、スプレッドやレバレッジ手数料等でキャンペーンの実施を予定しているという。
SBI VCの特徴
SBI VCトレードでは、現在3つのサービスが存在する。それはスマートフォンアプリのVCTRADE SPと、販売所のVCTRADE、そして取引所のVCTRADE Proだ。
これらのサービスを含めたSBIグループのサービスを利用する上での特徴は、各所に証券会社としての実績や経験が活かされていることにある。
暗号資産CFDの提供はその好例で、SBI FXトレードで様々なCFDの商品を提供してきた実績や経験が活かされていることが窺える。
また最大手ネット証券としての顧客基盤を持っていることから、取引所サービスにとどまらないサービスの提供を実現することができたと評価できる。
なお、暗号資産CFDの提供については、FX専業会社での暗号資産CFD取引の取り扱いとしては国内初だという。
金融業界屈指の高いセキュリティ
特に着目すべきは、東証一部の金融コングロマリットとされるSBIグループが率いる「SBI VCトレード」における業界屈指のセキュリティ水準だ。
業界標準としてコールドウォレットやマルチシグネチャでの管理のほか、Cool X Walletという指定の個人のコールドウォレットを介さないと、他の取引所等に暗号資産を移せない方式を取る。
暗号資産の出庫先を限定し、本人確認がされたコールドウォレットにしか送付できないようにする方式は国内でも珍しく、なりすましによる暗号資産の送付を防ぐことが可能となってくる。
これは取引所やウォレット等へ直接暗号資産の送付が可能な他の取引所と比べ、多少利便性では劣るものの、格段に安全性が高い仕組みになっているといえる。
また現在、SBI VCトレードでは、このCool X Walletを特定の条件を満たすことで無料でもらうことができるキャンペーンを実施している。
セキュリティに関しては高度な体制を維持しているSBI VCトレードが今回、マーケットメイカーの追加によって、課題であった流動性の確保について大幅に改善を遂げたことで、取引所として総合的な評価を上げたといえる。
暗号資産CFD取引の開始
SBI FXトレードは、8月31日より、暗号資産CFD取引サービスを開始した。暗号資産(仮想通貨)を対象とした差金決済取引で、レバレッジ取引が可能となっている。
サービス対象銘柄は、「ビットコイン(BTC)」「エックスアールピー(XRP)」「イーサリアム(ETH)」の3種類。 各暗号資産に対し、対円銘柄と金融商品取引業者では初となる対米ドル銘柄の取扱いがあり、合計6銘柄を取引可能となる。
サービス開始に伴い、以下で紹介するキャンペーンとは別に、スプレッドやレバレッジ手数料等でキャンペーンの実施を予定しているという。
新規キャンペーンを実施中
現在、SBI VCトレードで開催されているキャンペーンは、新規口座開設キャンペーンと、新規入庫キャンペーン、SBI FXトレードとのコラボキャンペーンの3つだ。
いずれのキャンペーンも9月30日までが開催期間となっている。
-新規口座開設キャンペーン
新規口座開設キャンペーンでは、口座を開設すると、50XRPがプレゼントされる。
対象は2020年9月30日までに新規で口座開設を完了させた個人となっており、VCTRADE口座に付与される。
-SBI FXトレードとのコラボキャンペーン
さらに、SBI FXトレードとのコラボキャンペーンにより、SBI VCトレード口座、SBI FXトレード口座、暗号資産CFD口座をそれぞれ開設すると、1口座ごとに50XRP、最大150XRPを獲得することが可能だ。
こちらのキャンペーンも9月30日までが口座開設の対象期間となっており、上記のSBI VCトレードの口座開設が必須となっている。
すでにSBI VCトレードの口座を持っている場合は、SBI FXトレードの口座と暗号資産CFD口座の開設で100XRPがもらえる。
SBI FXトレードの口座を持っている場合、SBI FXトレード口座開設分のXRPはアンケートに答えるだけ(SBI VCトレードの口座開設は必須)で貰うことができる。
-新規入庫キャンペーン
新規入庫キャンペーンでは、口座に暗号資産を入庫(預け入れ)し、一定期間入庫されたままの状態でいると、Cool X Walletサービスの無料提供を受けることができる。
Cool X Walletはクレジットカードサイズのコールドウォレットで、取引所(オンライン)に預けるより、暗号資産をより安全に保管するためのサービスだ。
条件は日本円で50万円以上の暗号資産を入庫し、30日以上据え置くこととなる。
例えば9月11日~20日までの間に入庫すると、最大で10月20日までが据置期間となり、Walletの申し込み後、最大で11月10日ごろまでには発送されるスケジュールだ。
XRP保有者へのSparkトークン付与、取り扱いを検討
リップル社のエコシステムに加わるFlare Networksは、暗号資産XRPの保有者に対して暗号資産Sparkトークンのエアドロップを予定している。
付与(エアドロップ)について、取引所にXRPを預けている場合は、取引所が対応するかどうかが焦点となる。これまで、ほかの暗号資産での事例では、取引所が事後的に何らかの対応を行ったケースもあった。 SBI VCトレードはこれを受け、Sparkトークンの付与、取り扱いについて検討を行っていることを発表した。
すでに海外では、XRP基軸の取引所であるBitrueがトークン付与のためのスナップショットへの対応を発表した。
また、国内では、SBIVCと同じく取引所のbitbankが対応の検討を発表している。トークン付与への対応はコストがかかってくるものの、対応を発表する取引所への暗号資産の移動が活発化することが予測される。
SBIの暗号資産関連事業 ロードマップ
SBIホールディングスは、先月の決算説明会で四半期の収益として過去最高を更新した。新型コロナの影響等から株式、為替で活発な取引が行われたことが背景にある。
また、SBI VCトレードについて、説明会で明らかにされたスマートフォンアプリの提供、B2C2との提携については予定通りに実現されている。
暗号資産ファンド提供を予定
説明会によると、今月には国内初となる暗号資産ファンドの提供開始を予定している。
暗号資産ファンドはXRPやビットコイン、イーサリアムなどの暗号資産を組み入れたファンドで、SBI VCトレードが投資、保管を行い、SBI証券等を通じて個人投資家に販売される。
株式や債権とは違った値動きをし、相関が弱いとされる暗号資産(仮想通貨)は分散投資先としても有力となってくる。投資家は暗号資産を直接保有する上での紛失リスクなどを回避でき、暗号資産への投資を行うことを検討する場合、有力な選択肢となってくると想定される。
また、ユニークな取り組みとしてeスポーツ事業において、選手の年俸を暗号資産XRPで支給することを検討していることも説明会で明かされた。
SBI主導で進める、証券のデジタル化構想
暗号資産ファンドなど目先のロードマップを達成した後に注目されてくるのがSTO関連の動向だ。
SBI証券は日本STO協会を主導して昨年10月に立ち上げた。STOとはセキュリティ・トークン・オファリングの略で証券のデジタル化、トークン化によって資金調達を行うものだ。
デジタル化の対象は不動産や株、社債など多岐にわたるため、今後普及した場合、金融業界に大きな影響を与える存在として注目されている。
一方で、セキュリトークンは有価証券であるため、日本では金融商品取引法などに基づいて発行などを行う必要がある。
ほかの暗号資産プロダクトより規制環境および対応コストが厳しくなるため、オンラインでの証券業と暗号資産関連事業を行うSBIグループの強みをまさに活かせる分野となってくる。
また、協会にはすでに大和証券や野村證券などの大手対面証券会社が会員として参加している。
今後、STOが一般的な資金調達手段として、企業、投資家双方に浸透していった場合、SBIは暗号資産・ブロックチェーンに関する包括的なサービス群を提供する存在として、確固たる地位を得ていく可能性がある。
詳細情報
公式サイト:SBI VCトレード
開催中のキャンペーン
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します