はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

メタプラネット支援コンソーシアム、タイ上場企業買収でビットコイン戦略を東南アジアに拡大

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

タイ上場企業DV8の買収を発表

メタプラネットの支援者らが率いるコンソーシアムは、タイの上場企業「DV8」を任意の公開買付けで買収する計画を発表した。この買収の目的は、メタプラネットが日本で成功させたビットコイントレジャリー戦略をタイで再現し、東南アジアに同戦略モデルを普及させる第一歩とすることだ。

COINOTAGの報道によると、コンソーシアムにはデジタル資産ファンドのUTXO Management、暗号資産(仮想通貨)ベンチャーキャピタルのSora Ventures、タイ資産運用会社のKliff Capitalといった投資家が参加。メタプラネットCEOのSimon Gerovich氏は個人投資家として参加している。また、UTXOとSoraの支援を受ける香港上場の通信会社Moon Inc.も名を連ねている。

タイ証券取引所(SET)は3日付で、DV8の証券買付けに関する届出書を受領。コンソーシアムに参加している投資家は全て、ビットコインエコシステムに深く関わっており、このグループはメタプラネットとMoonの株式を保有するナスダック上場の投資会社AsiaStrategyの支援を受けている。

メタプラネットは2024年12月にビットコイントレジャリー事業を正式開始し、2025年6月末時点で13,350BTCの保有を達成。世界の上場企業の中でその保有量は5位となっている。また同月末時点でメタプラネットの株主数は、128,073名に達し、わずか3ヶ月で2倍超増加するとともに、その時価総額は1兆円を超え、ヤマハ発動機や半導体メーカーのキオクシアホールディングス、東京メトロといった大企業を上回っている。

Sora Venturesの創設者Jason Fang氏は、タイ市場の可能性について楽観的であり、「メタプラネットの成功を再現できる有望な市場」と評価している。一方、DV8におけるビットコイン戦略のガバナンスと運用について具体的な内容には言及しなかった。

Sora Venturesの広報担当者は、今回の取引の所有権構造に関する詳細は1週間以内に明らかになると語った。

関連:メタプラネット、1,005BTC追加購入 ビットコイン保有量は上場企業5位に

仮想通貨トレジャリー戦略のリスク

米ストラテジー社(旧:マイクロストラテジー)が先鞭をつけ成功させた上場企業のためのビットコイン財務戦略だが、多くのアナリストがそのリスクについて注意を喚起している。

Tiger ResearchのアナリストJay Jo氏は、多くの企業のビットコイン戦略が「短期志向」であり、強固な財務基盤がないにもかかわらず、ビットコイン購入のための新規株式発行や債務増加を行っていると指摘。その結果、企業の財務基盤が弱体化し、システミックリスクを招く可能性を指摘した。

仮想通貨ベンチャーキャピタルMasterkeyのSaul Rejwan氏は、「バランスシート上のビットコインは、規律ある財政管理の表れか、重大な危機の兆候のいずれかになり得る」と警鐘を鳴らしている。

Kronos Researchの最高投資責任者Vincent Liu氏は、「成功する企業には、ビットコイントレジャリーに関する戦略的計画と確信、そして明確なコミュニケーションが備わっており、強さの表れとなる」と指摘。一方、苦境に立たされている企業が突然行動を起こした場合は、短期的なスタントと誇大広告のように感じられると述べた。

大手投資会社フランクリン・テンプルトン・デジタル・アセッツのアナリストは、企業の仮想通貨トレジャリー戦略について、上昇局面では企業の市場価値向上などの利点がある一方で、条件が変わると「負の連鎖」が生じる可能性があると警告している。

著名なショートセラーのジム・チャノス氏は、ストラテジー社のモデルでは、大幅な下落や長期弱気市場では下降スパイラルに陥るリスクがあると批判した。

関連:上場企業の仮想通貨トレジャリー戦略に警鐘、F・テンプルトンが「負の連鎖」リスク指摘

関連:ストラテジー社のビットコイン財務戦略:価値創造と潜在リスクの両面

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/20 木曜日
06:48
「ビットコインとはサービスである」Bitwiseが価値の本質を指摘
仮想通貨運用企業Bitwiseの最高投資責任者は、ビットコインはサービスであるとの見方を示した。マイクロソフトと比較しながら、価値の本質を説明している。
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
13:15
米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
11:35
イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
10:50
コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
10:33
全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
09:45
ビットコインとイーサリアムの現物ETF、資金流出が継続
仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、資金が純流出する日が継続している。この点について、ソラナやXRPなどのETFに資金が循環している可能性が指摘された。
08:50
テザー、ビットコイン担保融資企業レドンに戦略投資
テザーがビットコイン担保融資のリード企業Lednに戦略的投資を実施した。Lednは設立以来28億ドル超の融資を実行し、2025年だけで10億ドル超と見込まれている。
08:00
GMOトラスト、Japan Smart Chainと提携し日本法準拠ステーブルコイン発行を検討
GMOトラストがJapan Smart Chainと提携 AltXリサーチは18日、日本向けレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」において、…
07:15
資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
07:05
クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧