黎明期にビットコイン決済導入、ドイツにある伝説のレストラン閉店へ

2011年にBTC決済を導入したレストラン閉店

2011年から暗号資産(仮想通貨)ビットコインで支払いを受け付けていた、ドイツにある伝説的なレストラン「Room77」が閉店したことが判明した。同店オーナーのJoerg Platzerによる人気掲示板サイトRedditの投稿で明らかになった。

新型コロナ感染拡大による飲食業への影響も少なからずあるとみられ、仮想通貨コミュニティや常連客から、閉店を惜しむ声が上がっている。

オーナーは別れの挨拶で利用者への謝辞を述べ、「今や、もはや誰もビットコインを止められないことが明らかになった」と宣言した。

Joerg Platzerは2013年、The Worldの記事で、クレジットカード決済を受け付けていないことについて「利益率5〜10%の事業で、(加盟店側が支払う決済手数料)3%をMastercardに徴収されるシステムを導入するのは正しい判断だろうか」などと語り、現金かビットコインによる支払いのみ受け付けていた。

閉店を受け、仮想通貨投資会社Cypherpunk Holdings のエコノミストJon Matonisは、「一時代の終わり」と評した。

ベルリンのRoom77が閉店

新型コロナのせいか、環境変化のせいかは分からないが、このドイツ・ベルリン(クロイツベルク9のランドマークは、10年以上にわたってビットコインの水場として提供され、コミュニティの”聖地”として多くの人々が訪れた。思い出をありがとう。

2020年現在、クレカ大手VISAも仮想通貨決済に参入

2011年当時のBTC価格はビール一杯の額にも満たないもので、ビットコイン決済を導入している店舗はほとんどなかった。

それから9年を経た2020年現在、大手決済企業のVISAなどが暗号資産分野への参入に向けて動き出している。VISAによると、現在すでに世界中で25を超えるデジタル通貨ウォレットがVISAにサービスをリンクしており、ユーザーは、保有している仮想通貨の残高を、すべてのVISA加盟店で簡単に使用できるようになったという。

VISAは、ブロックチェーンネットワークとの相互運用を、その他サードパーティの決済プラットフォームと接続することと同様とみなしている。

最大手仮想通貨取引所バイナンスも、欧州でVisaデビットカード「Binance Card」をローンチすると発表した。

また同社は中銀発行デジタル通貨(CBDC)や民間のステーブルコインについてもチャンスを見出しており、VISAのネットワークや専門知識を活用して貢献することができるとアピールしている。

関連:クレカ最大手VISA、仮想通貨(デジタル決済)分野の事業拡大へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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