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米SEC、トークン化証券のイノベーション免除を限定的範囲で策定中

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • IACは2月26日書簡でブランケット免除に反対、段階的改革を勧告
  • SECアトキンス委員長は「近く」免除の正式検討に入ると表明

包括的な免除は採用せず

米証券取引委員会(SEC)のヘスター・パース委員は3月12日、SEC投資家諮問委員会(IAC)の会合において、SECスタッフがトークン化証券の限定的な取引を可能にするイノベーション免除の策定を進めていると発表した。

パース委員は「SECスタッフは一部のトークン化証券の限定的な取引を促進するイノベーション免除の策定を進めているが、IACの草案勧告で言及された『ブランケット(包括的)免除』よりもはるかに限定的な内容となる」と述べた。

同会合ではポール・アトキンスSEC委員長も発言し、SECが「近いうち」イノベーション免除の検討に入ると表明した上で、長期的な規制枠組みの整備に向けた時間的余裕を確保したい考えを示した。

IACは2月26日付の書簡で、既存の証券規則から包括的なブランケット免除を設けることに反対する勧告をSECに提出。IACの市場構造小委員会は「トークン化証券に対する包括的アプローチは、所有権の明確な開示・仲介業者の監督・注文保護といった投資家保護の根幹を損なうリスクがある」と指摘し、パブリックコメントを経た「ルール単位」の段階的改革を求めた。

IACは、トークン化証券のメリット自体は認めており、「アトミック決済」による決済遅延・仲介リスクの低減や、企業から株主へのリアルタイムな情報提供による情報格差の解消などを挙げている。トークン化証券は現在、連邦証券法の登録・開示・監督・決済規則をすべて適用されており、イノベーション免除によってより先進的な取引モデルの限定的な実験が可能になる可能性がある。

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パース委員は今回、イノベーション免除に対する市場参加者の過度な期待と懸念の両方を牽制した。仮想通貨寄りの立場から「クリプト・マム」とも呼ばれるパース委員は、規制当局が市場を過度にコントロールすべきでないとしつつも、投資家保護との両立が不可欠であるとの立場を示した。ナスダックやDTCC(米国預託決済機関)など伝統的金融機関もトークン化株式の実験を進めており、規制の枠組み整備に対する業界の関心は高まっている。

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SECはクリプト・タスクフォースを通じて仮想通貨規制の整備を加速させており、イノベーション免除がその一環として位置づけられる。免除の範囲・条件・適用対象がどの程度限定されるかが、市場参加者の実務対応を左右する注視ポイントとなる。

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