仮想通貨ステラ(XLM)高騰に複数の背景、大型アップグレードなどを材料視
ステラの高騰
暗号資産(仮想通貨)ステラ(Stellar Lumens:XLM)は、23日以降、約2日間で80%以上高騰した。
国内大手取引所コインチェックでは24日、前日比50%を超え暴騰するXRP(リップル)を上回る騰落率を見せていた。
相関性の高いXRPの連れ高が指摘されるなか、大型アップグレードや南米でのステーブルコイン発行なども材料視されている。
アップグレード
CMC時価総額ランキング11位に位置するステラ(Stellar Lumens:XLM)は、マウントゴックス社、及び米リップル社の共同創業者であるジェド・マケーレブ(Jed McCaleb)氏が開発したことで知られ、個人間送金や国際送金における問題解決を目的の一つとしている。
公式ブログによると、ステラの大型アップグレード「プロトコル15」は、23日に実装された。プロトコル15は、プロトコル13のアップグレード版で、主に「スポンサーによるリザーブ」と「取得できる残高」といった2つの機能が導入されている。
「スポンサーによるリザーブ」とは、ステラネットワークに口座を持つユーザーが他の口座のベースリザーブを支払うことができる機能だ。一方、「取得できる残高」という機能は、「スポンサーによるリザーブ」を利用し、ベースリザーブからペイメントを行える仕組みになる。
今回のアップグレードは、ステラネットワークの非中央集権およびオープンソースをより改善する重要な一環としている。
参考:ステラ
南米のステーブルコイン
ステラ開発財団は、ラテンアメリカ最大のデジタル資産決済ネットワーク「Settle Network」と提携し、アルゼンチンの法定通貨ペソのステーブルコインARSTと、ブラジルの法定通貨レアルのステーブルコインBRLTについて、ステラネットワークでの発行を行ったことを発表した。
ステラは公式サイトでラテンアメリカの送金問題改善を掲げており、Settle Networkは、ステラを使用して、従来の資産とデジタル資産の間のプログラムによる相互運用性を提供するものだ。
これらステーブルコインの主なユースケースは国際送金であり、金融包摂を推進することを目的としているという。両国の法定通貨はハイパーインフレによって価値が低下しているものの、南米において最大の経済国であるため、送金需要の高さが見込まれる。
参考:https://meridian.stellar.org/
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します