注目のFlare、トークン付与計画が判明
暗号資産(仮想通貨)XRP保有者に対し、ネイティブトークンSparkの付与(エアドロップ)を発表した「フレアネットワーク(Flare Networks)」が24日、Sparkトークン配布に関する詳細を公開した。
Flareはネットワーク発足時にSparkトークンを1000億枚発行する計画を発表しており、分配方法は以下の数式を元に付与される。(数値はスナップショット時を元に算出:2020年12月12日)
受け取れるSpark=保有するXRP÷(全てのXRPーリップル社(関連企業含む)が保有するXRPー参加しない取引所が保有するXRP)×450億
なお、リップル社及びリップル社関連のアカウントやトークン付与に参加しない取引所のアカウント、また、詐称・詐欺やスキャムなど不当な方法でXRPを受け取ったことが確認されているアカウントは完全に配布の対象外となるとしている。実名ではJed McCaleb氏も付与対象外の指名に挙がった。
配布対象外となったアカウントへの配布される分のSparkトークンはFXRPを始めとするFアセットのミンティングなどの推奨を目的とした「インセンティブ・プール」に追加される予定だとしている。(インセンティブプールに関する詳細は後日公開予定)
一方、トークン付与に関わる数式で変動する可能性のある「参加しない取引所が保有するXRP」がポイントとなり、これらの取引所でスナップショット時に保有される数量分、トークン付与イベントの参加者へ分配されるSparkトークンの数が増える可能性がある。
また、トークン付与の上限については、受取額は同一人物につき最大10億XRP分のSparkトークンまでとされた。理由に同一人物が保有するXRPアカウントには10億XRPまでのキャップがあるためとしている。
トークン付与のプロセス
新たに詳細が公表されたFlareのローンチ後のトークン付与については、すぐに全数量がトークンイベント参加者に送付しないこともわかった。
Sparkトークンの受け取る資格を持つユーザーにはまず保有するXRPトークンの15%に相当するSparkトークンが付与される予定で、残りの85%のSparkトークンは最低で25ヶ月、最大で34ヶ月の期間にかけて順次分配する計画としている。
毎月の付与される比率は2%から4%の範囲でFTSO(Flare Time Series Oracle)と呼ばれるオラクルによってランダムに決定されることになり、このプロセスはトークンが全て付与されるか34ヶ月が経過するまで継続される予定だ。
34ヶ月が経過した後に付与されるSparkトークンが余っていた場合はガバナンス投票によってトークンの分配方法、またはバーンするかを決定する。仮にバーンとなった場合は保有できるトークン数は減少するものの、保有比率に変更は行われない。
日本の取引所は間に合うか
Flare Networksの新たな報告を踏まえた場合、日本の取引所の対応が間に合うかも大きな問題となりそうだ。
Sparkトークンのエアドロップは、2020年12月12日グリニッジ標準時00:00(日本時間午前9時)時点における保有量のスナップショット(権利確定日)に基づいて行われるが、日本における新規通貨の対応へのハードルはJVCEAや金融庁への審査も含めると極めて高く、日本人ユーザーへの影響が懸念される。
過去に実施されたトークン分配は、ハードフォークなどで通貨分裂したケースがメインであったことから、該当ブロックチェーンについて事後対応を行い、ユーザーに還元することで対応が可能であったが、今回のSpark付与では、「トークン付与に参加する」意向表明は事前申請の可能性が高いことがその理由だ。
一方で、Flare Networksのように窓口となる企業が存在するプロジェクトのケースは、国内事業者も直接やりとりが行える可能性が高く、12日までに何かしらの対応方針が示される可能性もある。
XRP市場が高騰する中で、Flareのトークン分配に注目が集まる中、国内投資家保護や国内資金を国外に逃さないためにも、国内事業者の対応が待たれるところだ。