米NASDAQ上場投資企業CEO「ビットコインとイーサリアムは、年初の金・銀相場を彷彿とさせる」
BTC半減期とDeFiの台頭が上昇相場の要因
NASDAQ上場の米投資企業Global InvestorsのFrank Holmes CEOが、貴金属を取り扱う金融メディアKitco社のインタビューに応じ、仮想通貨(暗号資産)ビットコインやイーサリアムの上昇要因について言及した。
Holmes氏は、投資企業のトップとして金などの貴金属投資に特化しており、自身でもビットコインマイニングを手がけるブロックチェーン企業Hive社を設立している。
新型コロナウイルス感染拡大などの影響で、金や銀などの貴金属が歴史的な高値を付けるなか、Holmes氏はマクロ要因以外について指摘した。
仮想通貨市場を「まだまだ投機的なマーケット」と形容するHolmes氏は、ビットコインやイーサリアムの上昇には単純な「需要と供給」(Supply & Demand)の法則が働いたと見ている。ビットコインウォレット数が徐々に増加している点からも、BTCへの需要が高まりつつあると分析した。
供給においては、今年5月に4年に1度の「ビットコイン半減期」が実行され、1日の新規採掘量がこれまでの1800BTCから900BTCに減少している。(1ブロック当たりの報酬は12.5BTCから6.25BTC。参照:Buy Bitcoin Worldwide)
Holmes氏は、新たな供給量が縮小したことが価格上昇要因だと解説。歴史的にも、ビットコイン半減期後に価格上昇傾向があることを指摘した。
同じく高騰するイーサリアムに関しては、今年6月以降のDeFi(分散型金融)の台頭が大きかったと説明。特に11月にイーサリアム2.0への移行を目前に実装されたデポジット・コントラクトを例として挙げ、供給量が縮小していく中でDeFiの躍進により供給が減少、需要が増加と価格が上昇する土壌が整っていたと述べた。
ビットコインは金、イーサリアムは銀?
さらにHolmes氏は、今年のビットコインとイーサリアムの値動きは、2020年初頭の金と銀の値動きを彷彿とさせると発言。
2020年初頭には金価格が上昇、銀価格は遅れをとる状態にあったが、その後銀価格が急増し騰落率で金を上回る状態になったと説明。仮想通貨市場でもビットコインとイーサリアムとの間でも同様の状況が見られたとの見立てを示した格好だ。
下記の通り、定評のある仮想通貨として挙げられる以下の主要3銘柄を参照すると、Holmes氏が仮想通貨市場における「銀」と喩えるイーサリアムは、年初来騰落率で「金」に相当するビットコインを上回っている。
- ビットコイン(BTC):+162%
- イーサリアム(ETH):+304%
- リップル(XRP):+186%
関連:リップル社CEO、仮想通貨の高騰要因を解説 (12月3日:マーケットレポート)
参考:Kitco
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します