アダルト動画配信大手Pornhub、決済手段が仮想通貨のみに──ビットコイン等14銘柄
VisaとMastercardが撤退
世界最大規模のアダルトサイト「Pornhub」における有料配信サービス(プレミアム会員料)の支払いの手段が、仮想通貨決済のみになったことが新たにわかった。
決済システムで契約をしていた大手決済企業VisaとMastercard社が先週、Porhubが未成年の性行為や性虐待に関する違法コンテンツの掲載を許可していることを理由に、顧客が有料配信サービスを支払う手段としてサービスを中止した。ほかにも、Discover(クレジットカード)もサポートを停止している。
Pornhubは、違法コンテンツに対する非難を受け、ユーザー投稿の動画数百万の公開を停止する措置を講じたほか、契約メンバーのみの動画アップロード制限策を発表しており、解決に向けて動いている。
決済企業各社のサービス再開の可能性もあるものの、現時点では仮想通貨決済のみに限定されている。仮想通貨の対応銘柄は、ビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ダッシュ(DASH)、イーサリアム(ETH)、イーサリアムクラシック(ETC)、ライトイコイン(LTC)、モネロ(XMR)、ネム(XEM)、XRP(リップル)、ジーキャッシュ(ZEC)、Waves(WAVES)、ヴァージ(XVG)、トロン(TRX)、テザー(USDT)の14銘柄となる。
なお、昨年11月にも米PayPalが、所属モデルに対する収入支払い手段としてのサービスを終了している。
ことの発端
ことの発端は、New York Timesの報道だ。12月4日に同紙のNicholas Kristof氏は記事で、「検索エンジン、銀行、クレジットカード会社が、児童や意識不明の女性への性的暴行を収益化する会社を支援する必要はない。PayPalがPornhubへの協力を中止できるのなら、American ExpressやMastercard、Visaもそうできるはずだ」と指摘。その後、VisaとMastercard社はサポートを打ち切った。
この動きを受け、一部のモデルはツイッター上で、撤退はPornhubにだけでなく、モデルとしての生計にも影響が響き得ると懸念を表明。PayPal撤退後、銀行振り込み以外では、USDTやXVGなど複数の銘柄だけで報酬や収入を受け取ることになっている。直接生活に利用できない仮想通貨で報酬を受け取ることの不便さに対して改善の声も上がっている状況だ。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します