米CFTC技術諮問委員会「DeFi(分散型金融)は現行法に当てはまらず、必ずしも違法ではない」
CFTC、DeFiについてブリーフィング開催
米商品先物取引委員会(CFTC)の技術諮問委員会(Technology Advisory Committee)が、仮想通貨(暗号資産)を用いたDeFi(分散型金融)に関する報告会を開催する。コインテレグラフなど海外仮想通貨メディアが報じた。
報道によると、日本時間15日未明から行われたブリーフィングには、仮想通貨小委員会(Virtual Currencies Subcommittee)のメンバーであるGary DeWaal弁護士とAaron Wright法学部教授の2名が登壇、今夏以降に台頭したDeFi領域の規制面について語った。
まず、DeFiのもたらす影響として、金融機関の様々なプロセスを自動化することで全体的なコストの低下が望めるとメリットについて説明。DeFiのソフトウェアツールは「レゴブロックのようにカスタマイズ性が高い」事も紹介した。
DeFiの規制準拠
懸念視されるDeFiの規制コンプライアンスについては、技術そのものは、既存の法律に当てはまらない(alegal)と説明。規制コンプラ第一ではなく、技術レベルでの開発やデザインに重きが置かれているものの、「必ずしも違法ではない」と解釈した。
その一方で、ユーザーの個人情報を確認しない場合は、KYCやAML関連法の違反にあたる可能性あるものの、責任の所在がどうなるのかも課題の一つとして挙げた。
また一部では、ソフトウェア開発者に責任が舞い降りる懸念もあるが、ニューヨーク州のDeWaal弁護士はそうなる可能性は低いと指摘する。
米国ではソフトウェア開発は憲法第一条により保護される活動だ。
ただし、二次的に責任がDeFiプロトコルに貢献するその他の関係者に移る可能性もあると説明した。
「クリプトママ」も提唱するセーフハーバー制度
現在のDeFiに関する規制の明確化に向けた改善策の一つとして挙げられたのが、イノベーション促進を目的とした規制猶予を与える「セーフハーバー」制度だ。
この仕組みは「クリプトママ」の愛称で定評のある米証券取引委員会(SEC)のHester Peirce委員や、コインチェックの親会社であるマネックスの松本会長らも提唱してきた。消費者保護を目的とした規制遵守と同時に新興技術の革新を妨げない、という狙いがある。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します