イーロン・マスク氏がビットコイン支持を表明
Clubhouse初登壇のイーロン・マスク氏
米テスラ社のイーロン・マスクCEOは1日、新SNSサービス「Clubhouse」に登壇し、火星探索やAI、教育などについて熱弁をふるった。ビットコイン(BTC)をはじめ、ドージコイン(DOGE)など暗号資産(仮想通貨)に関する質問にも答えた。
マスク氏は日本時間15時頃から1時間半に渡り、多岐に渡る話題について意見を述べた。
仮想通貨について
仮想通貨について聞かれると、マスク氏は自身の発言が相場に影響を与えることを懸念し、言葉を選びながら言及した。
ビットコインについては「良いものだと思う。私はビットコインのサポーターだ。」とコメント。8年前の2013年に友人からビットコインのロゴが入ったケーキをもらった時に「ビットコインを購入すればよかった」と嘆いたものの、少し遅れながらも支持すると述べた。
さらに「ビットコインは金融業界の人々からも受け入れられる直前にある」との見解を示した。
先週末には、世界有数の億万長者で、Twitterで4300万人フォロワーを抱えるマスク氏がTwitterプロフィールを「#bitcoin」に変更した直後、思惑買いが集まりビットコイン価格が急騰していた経緯がある。
ドージコイン(DOGE)について
マスク氏は、ビットコイン以外の銘柄については詳しくないとしながらも、低時価総額のドージコインについては「元々ジョークとして作られた仮想通貨」と言及。あくまで投稿は冗談(ジョーク)である点を強調した。
しかし、その後「運命は皮肉を好む」などと述べ、ドージコインが将来、地球上で広く認められるような価値を持つ通貨となった場合「最も面白いシナリオ」とコメントした。
マスク氏の登壇で思惑が集まっていた反動で、ビットコインやドージコインに関する言及を前後して価格が急落する場面も見られた。
宇宙事業の重要性
ロケットや宇宙船の開発を行うSpaceXなどの事業を手掛けるマスク氏は、今後5年半以内に「人類は火星に辿り着く」と展望した。
火星の発展計画としては、まずは小さい都市の設立、食物の確保や、電力、製鉄所などの主要産業の整備から始まると予想。最初は危険だが、冒険の可能性に満ちる開拓地(フロンティア)であるとし、優雅な観光地となり得るのは数十年未来の話だと見据えた。
また、宇宙(火星)関連の法整備やガバナンス体制は考えておらず、まずは火星に到着するという目標が最優先であると語った。
火星探索の重要性としてマスク氏は人類の「意識の拡大をする」ためと返答。実存主義的な質問や物事の理由(Why)など正しい質問を聞くことが重要であると述べた。
また人類存続の為に、複数の惑星に人類が進展すること、さらに火星での人類の拠点が地球からの資源が送られなくても機能できる(持続可能性を持つ)レベルに達することを目標に掲げた。
なお、昨年UFO(未確認飛行物体)が確認されるなど、地球外生命の可能性が指摘されている点については「科学的な根拠が足りない」と一蹴している。
テスラ社、数年後の目標
自身が手がけるNeuralink社についても語った。現在AI(人口知能)を用いている同社では、脳につなげるインプラントなどを研究しており、脳の記憶などを異なる身体に移植するプロジェクトや、脊髄損傷や四肢麻痺などで手足を自由に動かせなくても、AIなどのインプラントで動かせるようになると述べた。
またテスラ社の今後数年間の目標として「持続可能性」と「年間2000万台の製造数」到達を掲げた。テスラ社の車がさらに持続可能なエネルギーを活用していく必要性を感じていると説明。
さらに、地球全体の車が持続可能性を有するためには、テスラ社が年間2000万台の車の製造する必要があると述べた。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します