NEM(ネム)、Symbolローンチに向けて分散化への思いを語る
ネムが分散化についてブログを公開
3月に新チェーンSymbolのローンチを控えているネム(NEM)が、自身のブログにて、ネムエコシステムにおける分散化の重要性、ならびに分散化への取り組みについて語った。記事内では、ネムの分散化を推進する組織「NEMTUS(ネムタス)」や、投票の仕組みについて解説されている。
ネムの分散性
ネムが開発を行うNISチェーン(NEM)および新チェーンSymbolは、分散型のパブリックチェーンとして機能している。要するに、単一の管理者または管理組織が存在せず、代わりに複数のノードがチェーンを稼働し、セキュリティを維持している。そのため、ネムエコシステム内には、単一障害点が存在していない。チェーンの利用はもちろん、個人であろうと組織であろうと、誰でもノードの運営が可能だ。
このような仕組みから、ネムに限らずパブリックチェーンでは、エコシステムの健全性を維持するには、コミュニティの参加が不可欠であると考えられている。NEMおよびSymbol両チェーンでは、コンセンサスおよび報酬システムに経済的インセンティブを含むことにより、ユーザーのノード運営、ならびにネットワークの利用および維持を促している。
NEMTUS
NEMの分散性およびコミュニティ基盤の運営を象徴する組織が「NEMTUS」だ。NEMTUSとは、教育および認知活動を通じて、日本でネムの普及や発展を促進するNPO法人であり、ネムコミュニティから派生している。ネムエコシステム自体が分散的な構造になっているため、いかなる中央集権型組織の干渉も受けずに、エコシステム内の他の組織からは独立して設立されている。
Symbolブロックチェーンの負荷テストを2回にわたって実施。1回目の負荷テストでは、特殊なトランザクションの送信によって生じる重要な問題点が判明し、その報告によって改善が施された。2回目のテストでは、いくつかの不具合が見つかったものの、ローンチに関わる致命的なバグは検出されなかった。
Symbolローンチに関しては、NEMTUS以外にもコミュニティが重要な役割を果たしており、ストレステストでいくつかの問題が発見された際には、コミュニティ投票でスナップショット日(SymbolのXYMトークンを受け取る権利確定日)が変更されている。
またNEMTUSは、コミュニティ活動の一環として、ネムのブロックチェーン技術を活用した、東日本大震災10年記念復興支援プロジェクトを開催する予定だ。具体的には、XEMおよび日本円での寄付募集、募金額に連動したブロックチェーンアート作成、および揮毫(毛筆で言葉や文章を書くこと)作品をブロックチェーンに刻むイベントが計画されている。
募金に関しては、NEMが国境などの地理的制限を受けずに利用できるパブリックチェーンであるという特徴を活かし、日本のみならず世界中から寄付を募るという。このプロジェクトを通じて復興を促進するとともに、NEMというブロックチェーンが世の中に良い形で浸透していってほしいと、NEMTUSは述べている。
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コミュニティ投票
NEMブロックチェーンでは、エコシステムの分散化推進を目的として、コミュニティが参加できるオンチェーン投票システムが導入されている。この投票システムでは、PoI(Proof-of-Importance)メカニズムに基づき、各アカウントが持つ重要度(Importance Score)により、票の重みが変更される。これまでに以下の案件が、コミュニティ投票により決定されてきた。
- Symbolブロックチェーンのトークノミクス(トークン経済)
- Symbolローンチにおけるトークン移行方法
- Symbolローンチが初期の予定日に間に合わないと発覚した際のスナップショット日移行可否
- ネットワーク使用料
- トークノミクスのアップデート
- 投資会社の設立および非営利団体のプロフェッショナル化
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