最もビットコインを保有する米上場企業、今後のBTC取扱い方針示す
MicroStrategyの今後のビットコイン戦略
米上場企業MicroStrategyは29日、四半期決算報告で今後の暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の保有戦略についてコメントした。
同社が現在保有しているビットコインは91,579 BTC。平均取得価格は24,311ドル(約260万円)で、保有量は米上場企業で最大だ。昨年8月よりビットコインを定期的に購入しており、最近では、4月5日に1,500万ドル(16億円)相当の現金でBTCを買い増した。
今回の決算資料では初めてビットコインの保有量を減少させる点に言及。「今後の戦略としては、ビットコインをさらに購入し保有数を増やす可能性もある一方で、一部のビットコインを売却し保有数を減らす可能性もある」とした。
MicroStrategyのSaylor CEOはビットコインの擁護者としても有名な人物。これまでビットコインの教育コンテンツなどを配信してきたほか、昨年9月時点では財務資産で持つビットコインは「それらを売るために、買っているわけではない」と発言し、企業としてのビットコインホルダーの姿勢を示してきた。
取締会の役員(ボードメンバー)報酬についても、現金の代わりにその報酬をBTCに変えて支払う方針を発表しており、ビットコインの将来性を見込んでいる姿勢はこれまでと同様に強気だ。
一方で、ビットコインをさらに購入するのも売却するのも企業の財務状況や株主の意見などに関わるため、CEOの一存では押し通せない点もある。
とはいえ、Saylor氏はこの財務資料をSNSに掲載するとともに、「Q1は我が社はこれまで数年間において最も業績が良く、10%ほどの収益成長を記録した…会社として今後も91,579 BTCのビットコインを保有し続ける」とコメントしており、ビットコインを売却するのはあくまで可能性として、事前に投資家向けに伝えたとする見方が強い。
MicroStrategyのほか、TeslaやSquareなどの上場企業もビットコインを保有している。保有数においてはMicroStrategyに続くのがTesla社だ。Teslaは先日、2月初めに投資していた1,600億円(15億ドル)に相当するビットコインのうち保有量の10%に当たる、約300億円分(2.72億ドル)のBTCを売却した。売却分を引いて現在保有しているビットコインは、2,700億円に相当する。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します