VanEckのビットコインとイーサリアムETN、パリとアムステルダムの証券取引所上場へ
VanEckのさらなる欧州展開
米資産管理企業VanEck社が提供する2つの暗号資産(仮想通貨)ETN(指標連動証券)はパリとアムステルダムの大手証券取引所ユーロネクストに上場する予定だ。
対象は、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のETNで、上場日程は6月1日を予定しているという。
ETNはETF(上場投資信託)と並ぶETP(上場投資商品)の一つ。価格や株価指数等の指標に連動する金融商品で、一般的には発行体がその信用力をもとに特定の指標に連動することを保証する債券であるため、裏付け資産を必要としないが、VanEckのETNは現物に100%裏付けられることが特徴。この2つのETNの現物資産のカストディを担当するのは、リヒテンシュタイン発の銀行Bank Frickだ。
また、今回の上場対象でもある、VanEckが提供するビットコインのETN『VanEck Vectors Bitcoin ETN』は昨年11月に、ドイツ証券取引所の電子取引プラットフォーム「XETRA(クセトラ)」に上場した経緯がある。
VanEckの欧州支部CEO Martijn Rozemuller氏はETNの上場について、「ビットコインとイーサリアムは仮想通貨市場における最も時価総額の大きい銘柄としての地位を確立している」、「他の資産クラスとの相関性が低いため、投資家のポートフォリオ分散化に適している」と話した。
現在欧州では、クセトラやSIXなど複数の証券取引所にさまざまな仮想通貨ETPが上場している。ビットコインやイーサリアムのほか、XRP(リップル)やポルカドット(DOT)、カルダノ(ADA)などの銘柄の関連商品も取り扱われている。
一方、米国ではビットコインやイーサリアムETFは未だ実現しておらず、VanEckの申請したビットコインETFはSECに審査されている段階にある。
21Sharesも
スイスの投資商品プロバイダー21Sharesも6月1日に、パリとアムステルダムのユーロネクストに3つのETPを上場させる予定を発表した。
上場の対象は、ビットコインとイーサリアムのほか、「Short Bitcoin(-1x)」というショートポジションが取れるETPも含まれる。
21Sharesの仮想通貨ETPはスイスやドイツ、オーストリアの取引所にも上場しており、欧州における大手ETPプロバイダーだ。4月には、カルダノ(ADA)とステラ(XLM)のETPを新たに提供し、スイスの証券取引所SIX Exchangeに上場させた事例がある。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します