先月のビットコイン月間騰落率は過去最悪に、18年11月のハッシュ戦争時を上回る
ビットコイン相場と金融マーケット
2日の暗号資産(仮想通貨)市場。 ビットコイン価格は、前日比-1%の400万円(36,500ドル)と、横ばいで推移している。
ビットコインは今年5月、少なくとも2016年以降の過去5年間では最悪の月次リターンとなる「前月比-37%」を記録したことがわかった。
アナリスト「Luke Martin(@VentureCoinist)」氏が指摘した。•May 2021: -37%
•Nov 2018: -36%
•Mar 2018: -32%
•Jan 2018: -27%
•Mar 2020: -25%
これまでの最低記録だった18年11月は、ビットコインキャッシュ(BCH)の敵対的ハードフォークに伴い、BitcoinABCとBitcoinSV陣営によるハッシュ戦争が勃発、仮想通貨業界を震撼させた経緯がある。
ネットワーク混乱を招いた余波で、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)通貨、及び「51%攻撃」に関する懸念が広がり、相場も全面安に。 ビットコインは、半年以上に渡って強力な下値支持線として機能していた6,000ドルを底割れ、下げ幅を拡大した。
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ビットコインのハッシュパワーは、当時主流だった採掘マシン「Bitmain S9」130万台に相当する-31%を記録。BTCマイニング収益は、日平均約14億円から約6.8億円まで激減している。
底値探しが続く
著名アナリストのAlex Krüger(@krugermacro)氏は、ビットコインなど仮想通貨市場の恐怖指数を示す「The Crypto Fear & Greed Index」が、20年3月のコロナ・ショック(Black Thursday)水準に匹敵すると指摘。
さらに、相場強弱、及び過熱感を示すオシレーターの「RSI(相対力指数)」が過去最低水準まで下落後、節目の30%を超えてきた点に注目。
2019年以降の2年半で4回発生した同様の局面では、いずれも「買いシグナル」として機能したとしている。
ベストセラー「金持ち父さん 貧乏父さん(Rich Dad Poor Dad)」の著者として知られるロバート・キヨサキ(@theRealKiyosaki)氏は、「ビットコインが27,000ドル(約300万円)水準まで落ちるようなら買い増しを検討する。取引する単位(保有するポジション)は、グローバル・マクロ環境に依存するだろう。」と言及した。
同氏は、ビットコイン同様オルタナティブ資産として分類され、現在約1,900ドルで推移するゴールドを引き合いに、「2000年(約20年前)のゴールド価格は、300ドルに過ぎなかった。」と主張。大規模金融緩和の影響で、米ドルの価値が大きく希釈(毀損)していることを背景に、法定通貨の下落と物価上昇を伴う今後のインフレ局面に備える構えを強調している。
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