ビットコイン、明日昼頃に迫る「難易度調整」で歴史的水準-27.4%を予定
ビットコイン相場と金融マーケット
2日の暗号資産(仮想通貨)市場。 ビットコイン価格は、前日比-2.61%の33,237ドルに。
6月29日には、レンジ中央帯の36,675ドルまで回復したものの、その後は売り優勢となり上値の重さが目立つ。再びレンジ下限に向かっており、テクニカル的には芳しくない。
著名投資家のピーター・ブラント氏は、日足チャートがネガティブに見えると指摘。直近最安値の29,000ドルを守れるかどうかが肝になるとした。
経済指標では日本時間21:30に「米雇用統計」を控えており、株式市場や債券市場同様、仮想通貨市場も様子見基調となりやすく、手仕舞い売りが出ているものと見られる。
先月のFOMCでは、FRBが市場予想よりも前倒しで早期テーパリング(量的緩和縮小)を示唆したことで、株やビットコインを含むリスク資産が大きく売られる場面があった。米長期金利やドルの急上昇が確認された場合、逆相関傾向にある金融資産(ビットコイン含む)の下落圧力となる可能性がある。
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データ分析サイトskewによれば、歴史的に2Q(第2四半期)は、平均+60%のROI(Return on investment)と上昇しやすい季節アノマリーがあったが、今四半期は結果的に-40%と大崩れに終わり、2014年以降最悪の2Qとなった。
マイナー動向
市況に影響を及ぼす中国動静の一つとして注目されるビットコインのハッシュレート(総採掘能力)は、前日比+0.67%の89.1 EH/sと僅かながら回復した。
ここ数週間は、中国共産党創立100周年を前に当局による仮想通貨(暗号資産)関連企業への締め付けが本格化しており、新疆ウイグル自治区や四川省などを中心とした大手マイニングファームが相次いで稼働停止・海外移転を余儀なくされた。ビットコインの採掘活動が機能不全に陥り、ハッシュレートが急落した経緯がある。
Cryptothisのデータによれば、明日昼頃見込まれるマイニング難易度調整は、過去最大の-27.4%の調整幅となる見通しだ。
過去のデータを参照すると、6月14日の前回難易度調整は、-5.3%、5月30日の前々回は15.97%と直近の相場環境を背景に続落していた。
マイニング事業において電気代の安価な中国の影響は大きく、これまでは全世界のビットコインネットワークのハッシュレートの内、推定65%を占めていたとの試算もある。そのため、採掘能力の海外分散化はチャイナリスクの後退をもたらし、費用対効果の改善は新たな新たな参入動機を促すなど、ポジティブな側面も期待される。
一方で、撤退した事業者や移転コスト捻出のため、大量保有するBTC(ETH)売却を判断する事業者もいるものと見られ、当面の中国動向を注視したい。
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「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します