TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

FOMCの早期テーパリング示唆で金融市場は軟調、ビットコインのデッドクロス迫る中

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン相場と金融マーケット

米国の金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、米経済回復を背景に「量的緩和の縮小(テーパリング)」について議論を始めることを明らかにした。

金融引き締め(利上げ)の開始時期の議論については「現時点では、極めて時期尚早」と改めて述べたが、FRBによる金利予測分布図(ドットチャート)の予想中央値では、「2023年末までに2回の利上げを見込んでいる」ことを示した。市場もある程度織り込んでいたことではあるが、従来よりも約1年前倒しされたことになる。

米金融当局は、過去の教訓から軟着陸を図ってはいるものの、過去類を見ない規模で行った金融政策の正常化は今後避けて通れぬ道であり、今回は議論を始める時期を示唆したに過ぎない。毎月発表される米雇用統計や消費者物価指数(CPI)の動向を含め、要人発言や経済指標など、ふとした弾みで金融市場が動揺するような不安定な情勢は、今後も長引くことが想定される。

FOMCを受けて米長期金利が上昇し、ダウ平均は前日比0.77%安の265ドル安に。東京株式市場では、日経平均株価は前場時点で前日比1.31%安の384円下落した。

15日までに回復基調にあったビットコインなど仮想通貨市場も上昇を一服すると、FOMCへの警戒感などから昨日より反落。16日3時頃に直近高値の41,322ドルを付ける場面もあったが、41,000ドル付近では上値の重さが目立つ格好に。17日8時頃にかけて38,100ドルまで値を下げ、その後やや持ち直している。

日足のデッドクロス間近

3年前の相場同様、このまま仮想通貨バブル崩壊となるのか、あるいは強気トレンドの回帰は可能か否か市場の見解が別れる中、日足の50日(中期)移動平均線と200日(長期)移動平均線の「デッドクロス」が迫っている。このまま推移すれば、6月下旬に形成される見込み。(上図:①)

関連:「仮想通貨バブル崩壊か、強気トレンド継続か」ビットコインなど大幅反発も市場の見解別れる

単純移動平均線(SMA)は、株式市場など他の相場分析でも利用される最もよく使われる指標である。デッドクロスは、上昇の後に生じる現象で、長期的な値動きに対して、短期的な値動きが強く下落している場合に出現する売りシグナルのひとつ。

作成:CoinPost

以下のチャートは、2017年〜2019年夏頃までのビットコイン/米ドルの日足のチャートだが、デッドクロスは売りシグナルを、ゴールデンクロスは買いシグナルを示唆していることがわかる。

2017年〜2019年夏頃のBTC/USD

2019年の強気相場でも、19年6月に14,000ドルに達した後急落。19年10月下旬にデッドクロス(下図:赤丸左)を付けた後、同年12月には6,400ドル台まで下落した。

デッドクロスから続伸し続けた例も

一方、20年3月のコロナ・ショック時は、底値の1BTC=3,800ドル台から7,000ドル弱まで回復した時点で、移動平均線がデッドクロス(下図:赤丸右)を形成した。

しかし、歴史的暴落からすでに底打ち反転していたことに加え、米国の大規模金融緩和やビットコイン「半減期」の材料を手掛かりに20年5月にかけてBTC価格は大幅続伸。そのままゴールデンクロスを形成すると、同年夏の第一次DeFi(分散型金融)ブームを経て、年末の大相場へと繋がった。

2019年〜2020年頃のBTC/USD

このように、必ずしも一つのシグナルで相場動向を決するものではなく一概には言えないが、抑えておきたい指標の一つと言える。

詳細:『移動平均線』ビットコイン投資に役立つ、仮想通貨チャート講座

PanteraCapitalの最高経営責任者であるダン・モアヘッド氏は、14日発行のレターの中で大口の売り圧力は鈍化していると指摘。過去11年間の指数関数的トレンド・チャートを根拠に、「パニックが沈静化したタイミングは、買い場となり得る」と、強気の見立てを示している。

直近では、エルサルバドルの法定通貨法案可決など好材料を背景に二番底を付け大幅反発しており、42,000〜43,000ドルを上抜ければ、強気トレンド再開の目も見込まれる。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
08:20
マイクロストラテジー、ビットコイン追加購入のための30億ドル調達を完了
米マイクロストラテジーは21日に仮想通貨ビットコイン追加購入のための、2029年満期の無利息転換社債の募集を完了したと報告した。
07:50
金融庁、仮想通貨仲介業の新設を検討
仮想通貨のイノベーションと利用者保護の両立に向けて、金融庁が仲介業の新設を検討。この会議ではステーブルコインも議題に上がった。
06:45
トランプ氏のメディア企業、「TruthFi」仮想通貨決済サービスの商標出願
トランプ次期大統領が保有するトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループは今週、デジタル資産取引やその他決済処理サービスのプラットフォーム「Truthfi」の商標出願を行った。
06:25
SECがソラナ現物ETFの審査開始、2025年承認へ期待高まる
米証券取引委員会はソラナ現物ETFの上場申請に関する審査を開始したようだ。SOLは本日8%上昇している。
06:08
トランプ次期政権の仮想通貨諮問委員会、ビットコイン準備金設立の可能性=報道
トランプ次期大統領が提案した仮想通貨諮問委員会は、米国のビットコイン準備金を設置する可能性があると報じられた。
05:45
SOLやXRPが上昇、ゲンスラーSEC委員長の退任確定を受け
仮想通貨のソラナやXRPなど、SECが規制の標的としている銘柄は22日、ゲンスラーSEC委員長の退任が確定したことを受けて大幅に上昇した。
11/21 木曜日
17:00
BitwiseがソラナETF準備開始 デラウェアで信託登録完了
暗号資産運用大手Bitwiseが、ソラナ(SOL)ETF組成に向けデラウェア州で信託登録を完了した。VanEck、21Sharesに続く参入となる。
16:59
バイナンス、5種類の仮想通貨取引ペアを11月22日に取扱い中止
大手取引所バイナンスが、THETA/ETHやRARE/BRLなど5種類の仮想通貨取引ペアの取扱い中止を発表。11月22日12時より取引停止へ。各トークンは他の取引ペアで継続取引可能で、価格への影響も限定的。スポット取引ボットサービスも同時終了。
15:27
ビットコイン1500万円突破 ETFオプション解禁で資金流入加速
ビットコインが史上初めて1500万円を突破した。米国でETFオプション取引が解禁され、機関投資家の参入が加速。IBITへの1日1000億円規模の資金流入が継続する中、トランプ政権への期待も相場を押し上げる。バーンスタインは3100万円到達の強気予想を見立てている。
13:10
ソラナPhantomウォレット、米AppStoreの無料ユーティリティアプリ部門でトップに
ソラナ基盤のPhantomウォレットが米AppStoreで無料ユーティリティアプリ部門1位を獲得。無料アプリの総合部門でも5位に躍進した。
11:25
半導体大手エヌビディア決算報告 過去最高の売上高
エヌビディアが8~10月期決算を発表。売上高は再び過去最高を記録した。AI需要拡大で業績好調も、成長率の鈍化予想で株価は下落している。
11:05
米SEC、仮想通貨指数ETFの上場判断を延期
ゲンスラー率いる米国証券取引委員会は、米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンの仮想通貨指数ETF「EZPZ」の承認判断を延期した。
09:40
「仮想通貨は申告分離課税で20%に」国民民主党の玉木代表が与党に要望
国民民主党の玉木代表が仮想通貨税制改正を与党に要望した。雑所得から申告分離課税にすることを提案している。
07:50
テザーUSDTが3000億円分新規発行、市場に流動性注入
今週仮想通貨ビットコインの上昇に際し、ステーブルコインのテザー(USDT)が大量に発行されたことが明らかになった。
06:50
米上場のバイオ企業、ビットコイン財務戦略を採用
米上場のバイオ医薬品企業のHoth Therapeuticsは、最大100万ドル相当の仮想通貨ビットコイン購入を取締役会で承認した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧