コスト削減と決済時間短縮を実現
決済大手のVisaは27日、デジタル資産プラットフォームのAquanowとの提携を通じて、中東欧・中東・アフリカ地域におけるステーブルコイン決済機能を拡大すると発表した。
Aquanowのデジタル資産インフラとビザの技術基盤を統合することで、Visaのネットワークに参加する発行会社や加盟店管理会社は、USDCなどの承認済みステーブルコインを使用した取引決済が可能になる。これにより、コスト削減、業務効率の向上、決済時間の短縮が実現される見込みだ。
クロスボーダー取引の迅速化とコスト削減を求める金融機関の需要に対応し、Visaはステーブルコインを活用した決済インフラの整備を進めている。
同社は2023年に主要決済ネットワークとして初めてステーブルコインによる取引決済の試験運用を開始し、顧客がUSDCで決済を行えるようにした。現在、月間取引量は年換算で25億ドル(約3750億円)を超える規模に拡大している。
VisaのCEMEA(中東欧・中東・アフリカ)地域プロダクト&ソリューション責任者であるゴッドフリー・サリバン氏は「ステーブルコインの力と当社の信頼されるグローバル技術を組み合わせることで、同地域の金融機関により迅速でシンプルな決済を提供できる」と述べた。
同氏は「Aquanowとの提携は、決済のバックエンド基盤を近代化し、複数の仲介業者に依存する従来型システムへの依存度を減らし、金融機関を将来の資金移動に備えさせるための重要な一歩だ」と強調した。
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新興市場で加速する普及
ステーブルコイン市場は近年、急速な成長を遂げている。世界のステーブルコイン市場規模は2020年の約280億ドル(約4.2兆円)から2025年には3000億ドル超(約45兆円)へと拡大し、5年間で約10倍に成長した。
特にアフリカなどの新興市場では、ステーブルコインの普及が加速している。サハラ以南のアフリカ地域ではステーブルコインが暗号資産取引総額の4割以上を占め、ナイジェリアや南アフリカが主要市場として台頭している。
高額な国際送金手数料や通貨の変動リスクに直面する同地域では、迅速かつ低コストな決済手段としてステーブルコインへの需要が高まっている。
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