S&Pダウ・ジョーンズ、5つの仮想通貨指数をローンチ 銘柄は240以上

S&Pダウ・ジョーンズの新指標

世界最大の金融指数プロバイダー「S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス(S&P DJI)」は13日、新たに5種類の暗号資産(仮想通貨)インデックスの提供を開始したことがわかった。

S&Pダウ・ジョーンズは昨年12月、市場で取引されている主要な550を超える仮想通貨銘柄の指数を提供する計画を発表し、2021年内にローンチを行うとしていた。今年の5月には、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、そして『メガキャプ(BTCとETH)』という3つの仮想通貨指数をローンチしており、今回の指数はそれに続くものになる。

新たな指数は、以下の5つだ。

  • S&P Cryptocurrency Broad Digital Market(BDM)Index:240以上の銘柄を含む
  • S&P Cryptocurrency LargeCap Index:240以上の銘柄にある時価総額上位の銘柄
  • S&P Cryptocurrency BDM Ex-MegaCap Index:240以上の銘柄からBTCとETHを除く
  • S&P Cryptocurrency BDM Ex-LargeCap Index:240以上の銘柄から『LargeCap』を除く
  • S&P Cryptocurrency LargeCap Ex-MegaCap Index:『LargeCap』からBTCとETHを除く

『Broad Digital Market(BDM)』指数には、240以上の銘柄が含まれるが、具体的な銘柄リストは現時点で確認できていない。

これらの指数は、5月にローンチされたものと同様に、仮想通貨に関するソフトウェアやデータソリューションを手がけるニューヨークのLukka社が提供。指数の算出方法は、「フェアマーケットバリュープライシング」という方法が利用され、「ポイント」として算出されている。

S&Pダウ・ジョーンズ(S&P DJI)とは

S&Pインデックスとダウ・ジョーンズ・インデックスが2012年に統合することによって誕生した『S&P DJI』は、指数をベースにしたコンセプトやデータ、リサーチを提供する世界最大のグローバルリソース企業。S&P500やダウ・ジョーンズ工業株平均といった金融市場の代表的な指標を算出し投資家に提供している。

▶️仮想通貨用語集

同社のイノベーションおよびストラテジーのグローバル責任者Peter Roffman氏は発表で、「これまで100年以上、弊社の指数は市場パフォーマンスのインサイトを提供してきている。さらに仮想通貨の総合的指数を提供することで、仮想通貨投資家に市場パフォーマンスの『アンサー』を提供することができる」とコメントした。

仮想通貨指数の提供は、ウォール街などの伝統金融による仮想通貨業界への参入を促進する重要な動きだ。これまでに、S&Pダウ・ジョーンズだけでなく、ナスダックやICE(インターコンチネンタル取引所)などの金融大手も幅広く仮想通貨の関連指数を提供する事例がある。

また、仮想通貨の指数は他の資産とリターンなどを比較するための物差しとして、機関投資家からの需要が高まっている状況だ。上場投資信託(ETF)やインデックスファンドのように指数に連動する仮想通貨に関連した運用方法も今後より広がる可能性がある。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
「仮想通貨」とは「暗号資産」のことを指します

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